日本アニメのコスプレで勾留? 中国国民「規制だらけ習近平政権」に不満爆発

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中国で審議されている「治安管理処罰法」の改正案に対して、国民の批判と不安の声が多い。その修正案には、「中華民族の精神や感情を損なう服装」を禁止する内容が盛り込まれている。中国国民は日本のアニメのコスプレや和服を着ただけで、罰金と勾留が科せられる可能性があるのだ。

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波紋を呼んでいる「治安管理処罰法」の改正案では、「公共の場で中華民族の精神や感情を損ねたり傷つけたりするような服装をした場合、最大5000元(日本円で約10万円)の罰金と最大15日間の勾留を科す」とされている。これによって、2023年3月には旧日本軍のコスプレをしていた女性が警察に拘束され、9月には女性観光客が着ていた唐服を職員が和服と勘違いして追い出す事件が発生した。

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ちなみに、「中華民族の精神や感情を損なう」という判断に今のところ明確な基準はない。また、警察の法執行については「緊急の状況である場合、警察官は現場で差し押さえを実施し、手続きは後回しでもいい」とされている。「法の執行者による自由裁量が増えて権力の乱用をもたらす」と中国国民が不安になり、この改正案に対して1週間で10万件の抗議があったのは当然だ。今後、日本のアニメ作品のコスプレも処罰の対象になる可能性は高い。

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中国における規制問題は服装だけでない。中国教育省が発表した「校外学習の行政処罰についての暫定弁法」では、「3歳から高校生までの子供に学校外かつ無許可で勉強を教えた個人や組織に、最大10万元(日本円で約200万円)の罰金を科す」とされている。家庭教師やオンライン教室も処罰の対象となり、場所を提供した側も罰せられるというのだから驚きだ。香港の子供たちに義務化された「共産党の聖地巡礼」や、2年前に始まった「塾禁止」「ゲーム規制」も含めて衝撃的である。

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中国に精通するジャーナリストの近藤大介氏いわく、習近平政権が規制強化をするのは、国民の思想教育が目的だという。この見解に、国際ジャーナリストの山田敏弘氏も同意だ。「自分たちの都合が悪いものはシャットアウトさせる」「結局全部自分たちの都合のいいように回している」と中国政府を批判した。

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中国のさまざまな規制問題は、情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』9月23日放送回で詳しく紹介された。動画配信サービスTVerで無料配信中の同放送回では、国連の安全保障理事会の機能不全問題や、日本の秘密情報機関の実情についても学べる。

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