沖縄尚学、“魔曲”琉球応援歌で3回戦進出 エース・東恩納投手の完封勝利が続く

この夏無失点の沖縄尚学・東恩納投手、アルプススタンドの琉球応援歌は「見えない力が出るというか、魔曲だと思う」 指笛が鳴り響く応援に力をもらえる高校野球のドキュメンタリー番組『熱闘甲子園』を無料配信中

「夏の甲子園」こと第105回全国高等学校野球選手権記念大会6日目となる8月11日。第1試合は、沖縄尚学高等学校(以下「沖縄尚学」)が三重県立いなべ総合学園高等学校(以下「いなべ総合」に3対0で勝利した。アルプススタンドに響き渡る唯一無二の琉球応援歌が、沖縄尚学ナインに力を与えたようだ。

ようやく声出しが解禁された夏の甲子園。どの学校も声援に力を入れる中で、地元色あふれる沖縄尚学の応援は唯一無二といえる。明るい曲調の琉球民謡と、掛け声のように吹き鳴る指笛が選手を鼓舞するのだ。3年生の主将・佐野選手にとってもこの応援は大事なもの。幼い頃からアルプススタンドで沖縄尚学の応援をしてきたという。そんな佐野選手率いる沖縄尚学は、4年ぶりに鳴り響く大声援を背にしていなべ総合と戦った。

琉球応援歌はさっそく2回裏で力を発揮した。1アウト1塁で登場したのは、3年生のエース投手・東恩納(ひがしおんな)選手。アルプススタンドに立つ父親のトランペットソロ演奏から始まった応援が届いたのか、東恩納選手はヒットを放って先制のチャンスを作った。

同回2アウト満塁の場面になると、沖縄尚学のアルプススタンドのボルテージは最大に。同校お馴染みの応援歌『ハイサイおじさん』が指笛とともに甲子園に鳴り響き、沖縄尚学ナインはあっという間に3点を獲得した。

沖縄大会から無失点の東恩納選手が6回表で1アウト満塁のピンチを招く場面もあったが、「声の力」が窮地を救ってくれた。佐野選手がチームを鼓舞したこともあって、東恩納選手は2者連続三振でこの回を終わらせた。その後の9回表も心の中に響く沖縄の応援を胸に守り抜き、沖縄尚学はいなべ総合に3対0で勝利して3回戦に進んだ。

勝利をもたらし、甲子園を南国ムードに変えてくれた琉球応援歌。完封勝利した東恩納選手は、この琉球応援歌について「沖縄独特の応援歌だと思うので、球場全体が自分の味方になってくれたと思う」「見えない力が出るというか、魔曲だと思う」と語った。

琉球応援歌によって勝利した沖縄尚学の試合が紹介された高校野球のドキュメンタリー番組『熱闘甲子園』8月11日放送回は、動画配信サービスTVerで無料配信中。立正大学淞南高等学校(島根)と広陵高等学校(広島)、慶應義塾高等学校(神奈川)と北陸高等学校(福井)、文星芸術大学附属高等学校(栃木)と宮崎学園高等学校(宮崎)の試合にも胸が熱くなる。

番組情報

熱闘甲子園
8月7日(水)〜決勝戦まで放送 ※変更の場合あり ※雨天等で全試合中止時は放送休止

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