JR神戸駅に“方向音痴の駐車場”があるのなんでやねん!？　A.B.C-Z河合郁人とABCテレビアナウンサー・古川昌希は２週連続の100点が出せるのか？

2023.06.29

A.B.C-Z河合郁人とABCテレビアナウンサー・古川昌希が、JR神戸駅を訪れ、「方向音痴の駐車場」の謎を調べる。「方向音痴の駐車場」の意味が分からない二人は、まずJR神戸駅周辺を探索。方角が大事、ということでコンパスを片手にいざ出発。方向音痴の駐車場があるのはJR神戸駅の北側らしく、北へ続く道を進む。その途中で二人はD-51機関車を発見。神戸駅は昔、一大ターミナルで東海道線の電車の終点になっていたのだ。さらに進みついに「方向音痴の駐車場」を発見。JR神戸駅より北にあるのに名前は「神戸駅『南』駐車場」。古川は「ここがより南であればいい」「あっちにもう1個（別の）北駐車場があればこれは南駐車場」だと推理。というわけで、神戸駅南駐車場の北側を調査する。

しかし、北側には、ヒントとなる駐車場はなく、あったのは里程元標という石碑。説明文によると里程元標とは街道の起点終点を示す道標のようなもので、明治時代、街の中心部に設置されていたそうだ。二人は神戸駅が重要なポイントだと考え神戸駅へ戻って周辺を更に調査する。今度は東方向のハーバーランド方面を探る二人。するとまたしてもおかしなことを発見。なんと神戸駅の東側に「神戸駅“南”交差点」があったのだ。東側にも「南」！？一体どういうことなのか？　古川は「神戸駅よりも元町方向（北）に何かがあって、そこから見たら全部南」と考え、河合も「何か壮大なものがあった気がする」と推理を進める。

神戸駅の周辺が全部、「南」というエリアなのかも知れないと考えた二人は、今度は駅の西側を調査する。見つけたのは「神戸駅中央口北」。わざわざ「こちらが北って言い聞かせてる」ような看板に謎が深まる。調査をまとめると神戸駅の北側と東側に南、そして西側には北がある、ということになる。

そこで二人は「元々、今の神戸駅とは別の2つの神戸駅があった。一つの駅には南口、もう一つの駅には北口があり、今も地名にその名残が残っている。」と予想。この方向で合っているのか？今回は、武庫川女子大学名誉教授の丸山先生に連絡をとってみる。「昔、何か大きな施設があったのでは？」と問う二人に丸山先生は「関係ない！」と断言。「今回の問題は『神戸特有のもの』で、それは大丸神戸店に行けばわかる」とヒントをくれる。

大丸神戸店は元々、アメリカ人の建築家ヴォーリズが手がけた貴重な建物だ。その一部が今も残っているらしく、まずはそこを調査する。明治時代、神戸には外国人居留地があり大丸神戸店もその一角にある。その旧居留地の建物だったことが今回の謎と関係があるのか？　館内を回り証拠を探すが、なかなか新しい情報を掴めない二人。そのとき河合は「これはずっと気になっている」と館内のあるものに注目する。

それは、「海側・山側」という案内。神戸において、ざっくりと方角を伝えるためのものだ。「神戸特有なんじゃない？」という河合の後押しで、二人は『神戸の人たちは海側を南、山側を北と認識している。だから、あの神戸駅南駐車場は駅の北にあったとしても海側にあるので『南』としているのではないか？』と結論を出す。

２週連続の「100点」は出るのか？　半信半疑で丸山先生へ答えをぶつけると、、、なんと丸山先生の答えは「100点」！　「素晴らしい！」と絶賛する丸山先生の解説によると「神戸の人は、携帯で南北を知る必要もないし太陽がどっちに出ているか、ということも関係ない。とにかく一番素晴らしい目印があってそれが山と海」なのだそうだ。

「神戸駅南と書いてあったら、神戸人の頭の中ではフリガナは“うみ”」ということだが、問題なのはJR神戸駅だ。実は、神戸駅周辺だけは、東西に線路が走っている他の場所とは違い、南北に線路が走っている。本当は駅から「海側」に出ると東、その反対の山側に出ると西なのだが、神戸特有の方向感覚にならって「海側は南」「山側は北」にしたほうがわかりやすいとされ、神戸駅南駐車場はJR神戸駅より北側にあっても海側にあるので、わかりやすく「南」になっていたのだ。