吹田・創業100年老舗製麺所の工場で味わう“できたて”が最強すぎる件【野口製麺所】名物はうどん&そばのハーフ「うそ」!?
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街のおいしい店に潜入し、店主の人柄からにじみ出る人気の秘密を発見するシリーズ「実録!人情食堂」。今回は、およそ100年の歴史を持つ老舗製麺所が営む小さな食堂を取材しました。
JR吹田駅から徒歩8分、住宅街の一角にたたずむ「野口製麵所」。オシャレな外観の店内をのぞくと5席のカウンターにテーブルが3卓、その奥は店名の通り、現役の“製麺所”です。
麺を作りながら、料理として提供もしているというこちらは、大正末期に創業した製麺所で、その歴史はおよそ100年! 今から8年前、2018年に工場の一角を改装し、食堂を始めたといいます。
製麺所でできたうどんで作る「かけうどん」は380円、かやくご飯と天ぷらうどんのセットは780円とお値段はリーズナブル。安さとおいしさもさることながら、工場の中で食べるというちょっと珍しい体験が「ワクワク感アップ」とお客さんに大好評です。製麺所の香りに包まれながら、できたての麺を味わう。そんな、工場の中という非日常空間での食事体験が“ワクワク感アップ”とお客さんに大好評です。
そんな「野口製麺所」の4代目は岩見裕貴さん(40)。製麺所と食堂を父で3代目の野口義夫さん(72)、母の富士子さん(69)と切り盛りしています。
【動画】朝の1時間だけ“できたての麺”が食べられる月に一度のイベントには、早朝にもかかわらず100人を超えるお客さんがやってきます。
老舗の製麺所が食堂を始めたのには理由がありました。実は、製麺業界を取り巻く環境は大きく変化しています。かつて平成元年には大阪府下に330軒ほどあった製麺所も、現在では自家製麺の店が増えた影響で34軒にまで激減。そんな厳しい時代背景のなかで、「野口製麺所」も受注が減り、工場のスペースを持て余すようになっていました。
そんななか、空いたところを改装して「飲食スペースにしては?」と提案したのは裕貴さん。ただ食べるだけでなく、工場見学のように麺を作る工程も楽しんでもらえるのは製麺所だからこそ。「作り手の顔が見える」食堂は「うちにしかできないこと」とチャレンジを決めたといいます。
裕貴さんの狙いは当たり、食堂には多くのお客さんがやってきました。カレーのスープにうどんならぬ中華麺を合わせた「カレーラーメン」や、うどんとそばをひとつの丼に半分ずつ盛った「うそ」などのユニークな名物は、さまざまな麺を作っている製麺所ならではのメニューです。
そんな「野口製麺所」の一日に密着してみました。本業の製麺が始まるのはなんと朝4時。裕貴さんと義夫さんが父子で手分けして作ります。まずはうどんの生地作りから。小麦粉に、食感をもっちりとさせるタピオカでんぷん、塩水を加えて機械で15分練ります。
季節や湿度によって変わる水分量の微妙な調節がプロの腕の見せどころです。練っている間は、掃除機でひたすら機械の掃除。故障しやすい古い機械はこうした手入れが欠かせず、「製麺の仕事は8割が掃除」と裕貴さんは笑います。
出来上がった生地はローラーでのばして10分発酵させ、別の機械で麺状にカットすればうどんの生麺が完成。ゆで麺にするものは火を通し、昭和34年からのお得意さんという食堂など、近隣の10軒ほどの飲食店に配達します。
製麺所の業務を終え、午前11時には食堂がオープン。7年来の常連さんや小さな子どもを連れた家族などで、店内はあっという間に満席になりました。
工場で食堂を開業することに、当初は「(作る過程は)人に見せるものじゃない」と反対していた義夫さん。しかし今では、自分の作った麺をおいしそうに頬張るお客さんたちの姿が「パワー」になっているとうれしそうに語ります。
その思いは裕貴さんも同じ。100年続いた「野口製麵所」を「ずっと残していきたい」と目を輝かせる4代目は、次なる目標「200年」を見据えています。
「実録!人情食堂」は、6月8日(月)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)で紹介しました。
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