ずんぐり塊根・ぷっくり多肉…奇抜なフォルムを愛でる人が集結!「珍奇植物」の即売会がアツい
関西の“人が集まる場所”で出会った人たちに、そこにやってきた気になる理由を聞く「関西見聞録〜あなたはなぜソコに!?〜」。今回は、不思議な魅力を放つ「珍奇植物」の即売会をのぞいてみました。
6月初旬の日曜日、京都・福知山市の三段池公園に、朝から長い列ができていました。お目当ては、過酷な環境で生き延びるために進化したその奇抜なフォルムや独特な生態が近年注目を集めている「珍奇植物」の即売会。「ボタニックボム」と名付けられたイベントで、今回で10回目を迎えます。
近畿のみならず新潟や山口から60以上の出店者が集まり、その規模は北近畿最大級。ずんぐりとしたフォルムがユーモラスな塊根植物や、ぷっくりと厚みのある葉がキュートな多肉植物など、さまざまな植物が所狭しと並びます。
そんななか、「うわ、いいな〜」と楽しそうに植物を選んでいたのは、大阪・和泉市から来た上手優人さん(29)。これまでに釣りやクワガタ飼育などさまざまな趣味を楽しんできましたが、半年前、珍奇植物に一気にハマってしまったとか。「自分好みに育てられる」のが魅力といい、この日は総額7万円分を購入したそうです。
京都・長岡京市の杉本翔太朗さん(39)は、なんと150鉢も育てているというツワモノ。幼い娘さんが「かわいい」と言ったものを買って育てているうちに増えていったそうで、この日のイベントでも新たに6株をゲットしました。
【動画】「雨のイベント」と呼ばれるほど、開催日には高確率で雨が降るという「ボタニックボム」。ちなみにこの日も雨でした
そんなアツい植物ラバーたちが集まるイベントは、同じく植物を愛する一個人が立ち上げたもの。主催者は、福知山市内に温室を構える森井正人さんです。実家の家具店でインテリア植物を担当するなかで、植物好きのお客さんたちにその魅力を教わり、「自分がどんどん沼にハマっていった」と笑います。
珍奇植物が生息しているのは、乾燥した砂漠や岩場などの厳しい環境。「“死の大地”みたいなところで必死に生きている多様化した姿」に惹かれ、その魅力をもっと広めたいと考えた森井さん。しかし、手に入るところが近くになく、「だったら自分たちで人を集めてやってみよう」と2018年に始めた「ボタニックボム」は、今や大人気イベントに成長しました。
会場にはアート作品を並べるブースも。植物をモデルにしたかわいいキャラクターのイラストやグッズを販売していたのは、アーティストのkakiさん(39)です。植物愛が高じてアートまで制作するようになったという彼女。珍奇植物はもともと夫が趣味で育てていましたが、一緒に育てるうちに数が増え、「こんなんやったら売るで!」と販売することにしたとか。
種から何年もかけて育てた植物たちは、いつしかkakiさんにとって「ペットと同じ、家族同然」の存在になり、「私が好きなこの子たちを知ってほしい」と絵に描くようになったそう。枯れてしまった植物が、ほかの植物に見守られ天国に向かう様子をポップなタッチで描いた作品など、kakiさんのアートには、家族同然に暮らしてきた植物たちへの深い思いが込められています。
多肉植物のカラフルな寄植えが人気を集めているのは、北川裕子さん(61)と妹の稔子さんのブース。以前は客として訪れていた「ボタニックボム」への出店を目標に、姉妹で多肉植物の生産を始めたのはわずか3年前のことでした。
綾部市にある姉妹のハウスを訪ねてみると、たくさんの品種の多肉植物がズラリ。姉妹でハマっていた多肉植物の生産・販売を「一緒にやらへん?」と持ちかけたのは裕子さんで、「子どもも手が離れて、老い先短くなってきたときに好きなことをやりたい」という新たな挑戦を家族も応援しているそうです。
雨の福知山で珍奇植物のイベントに行ってみたら、植物を愛してやまない心があちこちでしっかり根を張り、新たな喜びの花を咲かせていました。
「関西見聞録」は、7月9日(木)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)で紹介しました。



















