「目指すからには1位を」――狙うは全国大会2連覇! 日本一のレスキューを決める“消防の甲子園”に挑む若き消防士たちの熱い夏

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火災や事故、自然災害などの現場で危険な場所から人を救い出す救助隊。磨き抜かれた技を競い合い、日本一のレスキューを決める年に一度の大会があります。“消防の甲子園”とも呼ばれるこの大会に挑む、若き消防士たちに密着しました。

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枚方寝屋川消防組合に所属する消防士・山口直人隊員(30)。救助隊として人命救助の最前線に立つ山口隊員はこの夏、日頃鍛えた技術を競う「全国消防救助技術大会」への出場を目指しています。

12の種目の中から山口隊員が参加するのは陸上の部「引揚救助」部門。地下やマンホールなどに転落した人を助け出すことを想定した5人1組の競技で、救助までのスピードと正確さを競います。およそ50個の減点項目が設けられ、ひとつでも減点があれば全国大会には出場できません。

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山口隊員は、去年の「引揚救助」部門で見事全国1位に輝いたスゴ腕のレスキュー隊員。今年は新たなメンバーとともに大会2連覇を狙います。「目指すからには1位を獲るという気持ち。チームみんなそういう思いでやっている」と山口隊員は意気込みます。

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訓練は、基本動作の確認からスタート。少しでもタイムを縮めるべく、ロープやカラビナと呼ばれる器具をスムーズに取り扱う練習を繰り返します。山口隊員は要救助者を腕力で一気に引き上げる役割を担うとあり、ハードな筋トレも欠かしません。

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そんな山口隊員を「よくやってくれてます」と温かく見守るのは、去年もともに日本一を勝ち取ったチームリーダーの橋爪翼隊員。鍛え上げた強靭なボディから“Mr.筋肉”とも呼ばれる橋爪隊員は「メンタル面も体も、僕くらい大きくなってもらわないと」と愛あるダメ出しも忘れません。

【動画】当直勤務の夕食作りは若手隊員が担当。山口隊員は消防に入ってから料理を覚えたそうで、包丁が使えるようになるまでに「何回指を切ったか(笑)」

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本番を想定した訓練では、天候によって微妙に変わるロープの張りや摩擦の大きさなどを意識しながら、どんな条件にも対応できるよう動きを修正。山口隊員を1年目から知る東野太一隊長は「めちゃくちゃ成長しましたね」と着実なスキルアップに目を見張ります。

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消防士になって6年目の山口隊員。そこまでの道程は平坦ではありませんでした。大学卒業後に地元の枚方寝屋川消防組合の採用試験を受けるも、結果は不合格。それでも「(地元の)寝屋川を守りたい」「自分の体で誰かの役に立ちたい」とあきらめずに受験を続け、3回目の挑戦で繰り上げ合格となり、ようやく念願の消防士になれたのです。

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大会の9日前、本番さながらの公開訓練が行われました。目標タイムは全国大会を目指せる78秒でしたが、結果は87.8秒。この後、5人は焼き肉店で決起集会を開き、橋爪隊員が「今は伸び悩んでいるけど、これ(焼き肉)を食ったことで勝てる」と茶目っ気たっぷりに活を入れてチームの士気を高めました。

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そして迎えた大会本番。大阪と兵庫からおよそ900人の精鋭が集った「近畿地区指導会」の「引揚救助」部門には26チームが出場。上位2チームだけが全国大会への切符を手にします。応援に駆けつけた仲間たちや山口隊員の家族も見守るなか、いよいよチームの出番がやってきました。

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後輩の秋元悠矢隊員と奥田悠樹隊員が10kgの装備を背負って勢いよく壁を駆け下り、要救助者役の東野隊長を救助。壁の上で待つ山口・橋爪両隊員が息を合わせて引き上げます。観客からは「寝屋川ナイスやぞー!」と大きな歓声が――しかし、結果は80.8秒と全国大会出場に5秒届かず、2連覇の夢は途絶えました。

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タイムこそ伸びませんでしたが、ノーミスで減点はなし。人命救助の実際の現場では、少しのミスが命取りになりかねないだけに、「目的を達成できたのでいい結果」と山口隊員。東野隊長は「この結果を受け止めて来年もっと強くなれたら」とすでに次を見据えています。

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いつ起こるか分からない事故や災害。ひとりでも多くの命を救うため、若き消防士たちの挑戦はこれからも続きます。

「消防の甲子園」に挑む消防士たちの挑戦は、8月18日(火)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)で紹介しました。

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