約10年後に南海トラフ巨大地震は「必ず来る」 被害は東日本大震災の15倍…専門家断言「人生のスケジュールに入れて」

南海トラフ巨大地震は、いつ起きるかわからない遠い未来の話ではないという。地震・火山専門家の鎌田浩毅氏が発生時期や想定される被害を解説し、私たちの人生や仕事にも“約10年後の巨大災害”を組み込むよう呼びかけた。

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死者36人、住宅被害3400件以上という甚大な被害をもたらした令和8年熊本地震。鎌田氏は、ちょうど10年前に起きた熊本地震も今回も、南海トラフ巨大地震の前兆と考えるべきだと警鐘を鳴らす。

南海トラフ巨大地震には一定の周期があり、1940年代に起きた前回の南海トラフ巨大地震の前後の状況と明確な類似が見られるというのがその理由だ。

鎌田氏は、南海トラフ巨大地震について「2030年から40年のこの10年間は必ず来る」と断言。より具体的には、2035年を中心に前後5年ほどの幅があると予測し、現在から約10年後に迫っているとの見方を示した。

その背景にあるのが、内陸で発生する直下型地震の増加だという。1944年の昭和東南海地震と1946年の昭和南海地震の前にも内陸地震が増えており、静穏期を経て1995年の阪神・淡路大震災以降、日本は再び地震活動が活発な時期に入ったと鎌田氏は説明。今回の熊本地震も含め、南海トラフ巨大地震までさらに大きな内陸地震が起こる可能性も指摘した。

想定される南海トラフ巨大地震では、静岡沖の東海、名古屋沖の東南海、四国沖の南海という3つの震源域が、ほぼ同時に動く可能性がある。規模はマグニチュード9.1で、静岡県から宮崎県にかけての広い範囲で震度7が想定されているという。

さらに、高知県では最大34.4メートル、大阪にも約2時間で5メートルの津波が到達する予測だ。想定される死者は約30万人、経済被害は約270兆円。鎌田氏は、死者数と経済被害のどちらも東日本大震災の約15倍に相当すると説明した。

政府が示す発生確率が変動するたびに一喜一憂すると、本質を見失ってしまうという。鎌田氏は、重要なのは「約10年後」と「東日本大震災の15倍」という2点だとして、「皆さんの人生、会社、コミュニティのスケジュールに入れてほしい」と訴えた。

約10年後は、今の暮らしからかけ離れた未来ではない。家族や住まい、仕事の今後を考えるうえでも、巨大地震への備えを切り離すことはできない。一方で、地震が起きる前からインフラ整備や耐震化などを進める「事前復興」によって、被害を減らせる可能性もある。鎌田氏によると、事前の対策を徹底すれば、死者を8割、経済被害を6割減らせるという。

南海トラフ巨大地震そのものは避けられなくても、今からの備えで被害は減らせる。約10年後を遠い未来と思わず、人生や暮らしの予定に組み込む必要がありそうだ。

なお、鎌田氏が南海トラフ巨大地震の発生時期や想定被害について解説した模様は、8月1日に生放送された情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』(ABCテレビ)で紹介された。

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