黄砂は砂ではない!?乾燥地に木を植えても逆効果!?健康に甚大な被害…超シビア環境問題にメスを入れる

©ABCテレビ

黄砂はどこから飛来する? 症状が出るのは呼吸器や循環器だけじゃない? 黄砂発生の対策は? 気になる黄砂問題について学べてタメになる情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』を無料配信中

©ABCテレビ

コロナ禍もようやく落ち着き、マスクも外せるようになってきた矢先、今度は日本各地で黄砂を観測! 中国では10年ぶりとなる異例の濃度を記録し、大気汚染は最悪レベルに…。健康や環境に悪影響を与えると言われる黄砂について、あなたはどれだけ知っている?

©ABCテレビ

黄砂には「砂」という漢字が使われているが、実際は砂ではないのだそう。砂1粒の大きさが2000~74マイクロメートルなのに対し、黄砂は約4マイクロメートルと非常に小さい。砂(サンド)ではなく塵(ダスト)のようなもので、海外では「アジアンダスト」「ミネラルダスト」などと呼ばれている。ちなみに、中国の乾燥・半乾燥地域が発生源だ。中国の環境問題に詳しい大学教授・深尾葉子氏は、30年にわたってこの黄砂の発生源を調査している。

©ABCテレビ

深尾氏いわく、もともと黄砂は土の粒のようなもので、空気中を移動する際に金属物質(カドミウム、ニッケル)、光化学スモッグ、花粉、カビ、LPS(毒素成分)などが付着するという。近畿大学病院呼吸器・アレルギー内科の佐野博幸教授によると、それらは目のかゆみ、鼻水、くしゃみ、ぜんそく、咳といった症状を引き起こす原因になっており、なんと脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクを高めるという研究報告もあるという。

©ABCテレビ

ちなみに黄砂や砂漠化対策として有名な植林事業は、深尾氏いわく逆効果なのだそう。乾燥地に植林すると、樹木はその土地の元々少ない水を吸い上げるため、余計に乾燥が進んでしまうのだという。それだけでなく、木を枯らせる虫の大量発生や、遊牧民の移動の妨げといった悪影響にもつながる危険性を提唱した。

©ABCテレビ

黄砂について詳しく紹介された情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』5月27日放送回は、動画配信サービスTVerで配信中。同番組で紹介された岸田政権やトルコの大統領選挙といったニュースも含めて要チェックだ。

番組情報

教えて!ニュースライブ 正義のミカタ
毎週(土)あさ9:30

関連記事

おすすめ記事 おすすめ記事