「異次元の少子化対策」の内容がセコすぎる? 逆に損するかもしれない落とし穴とは?

「第3子以降に3万円支給」って聞こえはいいけどハードルが高いし、第3子のカウントがセコい? 「異次元の少子化対策」について詳しく紹介された情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』を無料配信中

6月13日に行われた会見で、岸田内閣が掲げる「異次元の少子化対策」の具体的な内容が明らかになった。気になる「異次元」の中身は、児童手当や出産費用の拡充などだ。しかし、これらを実現する財源はまだ不透明。しかも、実は落とし穴だらけらしい……!?

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異次元の少子化対策に関わるのは、「児童手当」「出産費用」「男性の育児休暇」「こども誰でも通園制度」の4つ。児童手当においては所得制限を撤廃し、中学生までだった対象を高校生まで拡大して月に1~3万円を支給する予定だ。また、第3子以降の支給は現在の1万~1万5000円から3万円に増額される。

「出産費用」は2026年を目途に保険適用にし、「男性の育児休暇」に関しては「産後パパ育休」の現在の手取りが8割程度なのを10割支給(最大28日間)に引き上げる方針だ。ほかにも、親が就労していなくても子供を時間単位で保育園に預けられる「こども誰でも通園制度」も創設される。

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一見すると子育て世代には嬉しい内容ばかりだが、よく見ると疑問点は多いと言う。そもそも子供1人すら生み育てるのを悩む人からすると、第3子はあまりにもハードルが高いのではないかと、番組に出演した泉房穂は見解を示す。しかも、国が定める「児童手当」において高校を卒業した子供は第1子に含まれず、2人目の子供が第1子にカウントされるという落とし穴もある。岸田総理は、「3人の子供がいる家庭の児童手当の総額は、最大で約400万円もアップする」と発表したが、これが成立するのはレアケースばかり。3つ子か、双子+同学年の年子の子供がいる家庭くらいだ。

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また、扶養控除の廃止が検討されていることも問題だ。現在は高校生に児童手当がなくて親の扶養控除が年間38万円とされているが、新制度では児童手当を年間12万円にする代わりに親の扶養控除をなくすかもしれないらしい。「児童手当の増額」なんて聞こえはいいが、家計的には実質マイナスだ。 恩恵が得られるどころか損をするかもしれないという意味では「異次元」である岸田内閣の少子化対策。この「異次元の少子化対策」について詳しく紹介された情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』6月17日放送回は、動画配信サービスTVerにて無料配信中だ。

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教えて!ニュースライブ 正義のミカタ
毎週(土)あさ9:30

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