都市型クマ「アーバンベア」が冬でも危険なワケとは…「かわいそう」「殺すな」と言っている場合じゃない?

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クマによる人身被害が全国で相次ぎ、2023年にその数が過去最悪を記録した。人間の生活圏に出没するこうした都市型のクマは、「アーバンベア」と呼ばれている。専門家いわく、ある条件で冬眠しないアーバンベアもおり、2023年は大量発生する可能性があるらしい。

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クマの人身被害は、今や山奥の田舎だけが問題ではない。大阪でも11月に民家の近くでクマの目撃情報があり、小学校のグラウンドではクマの足跡が確認された。こうしたクマ・アーバンベアの急増について、「直接の原因はどんぐりの大凶作で、エサを求めて人里まで降りてきた」「経済成長が元々の原因」「クマが都市までやってきたのは、人口の過疎化も関係している」と専門家たちは推測した。

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「とはいえ、冬になればアーバンベアは冬眠するだろう」と安心してはいけない。クマの研究歴20年の兵庫県立大学教授・横山真弓氏いわく、「秋に十分な栄養が摂れていない場合、冬眠しない『穴持たず』と呼ばれるクマが発生する」というのだ。クマは、「そもそも眠りが浅い」「冬眠していても体温は32℃程度。身体はいつでも動く状態」とのことで、眠くて判断が鈍ると凶暴化する恐れがあり、暖冬で大量発生が考えられるようだ。ほかにも横山氏は、「アーバンベアは人里近くや納屋などで冬眠する可能性がある」と注意した。

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そんなアーバンベアから住民を守ろうと、自治体は捕獲・殺処分に奔走している。それに対して、「クマがかわいそう!」「クマを殺すな!」といったクレームが殺到していることも問題だ。「街に出てきたクマは、人命を守るために殺処分するしかない」「一度人里の旨味を知ったクマは、自然に戻ることができない」などと横山氏はコメントし、「現場が苦渋の決断をしている」ことへの理解を視聴者に求めた。

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