「ポツンと一軒家」放送4日前、最愛の妻は旅立った。帰りを待ちわびた86歳、遺影と旅するためにキャンピングカーを購入
衛星写真で見つけた謎の一軒家の実態を徹底調査する番組「ポツンと一軒家」(ABCテレビ)。11月1日(日)の放送回では、6月に放送した鹿児島県のポツンと一軒家を再び訪れた。
【TVer】元大工のご主人が、鹿児島の山奥にある自作の家に込めた願い。再訪した捜索隊が目の当たりにしたのは――。
かつて生まれ育った実家があった山の上に作業場を建て、木工をしていた元大工のご主人(86歳)。
捜索隊が訪ねた時は、3カ月前に背骨を痛めて入院している妻が退院してきたら夫婦で見晴らしのいい山の上で暮らせるよう、作業場を自ら住居に改築しているところだった。
共に大阪で働いていた鹿児島出身のご主人と奥さんは、知人の紹介で出会い、半年間の交際を経て結婚。その後も大阪で12年暮らした。
結婚以来毎年2人で国内外に旅行に出かけるなど、仕事もプライベートも充実していた夫婦だったが、バブル崩壊で建築業界が大打撃を受け、ご主人が営んでいた工務店の経営も急激に悪化。仕事を続けても赤字が増えるばかりとなり、2000年に鹿児島にUターンした。
ご主人は奥さんについて「心を豊かにしてくれた。工務店のお客さんからも『奥さんは優しい』といつも言われていた。ほんまにええ嫁さんでした」と語ってくれた。取材中にも奥さんから電話がかかってくるなど、仲睦まじい様子を見せてくれた。
そんなご主人から取材の後、捜索隊に連絡が入った。訃報だった。退院を待ちわびていた最愛の妻が天国へ旅立ったという。
捜索隊は、鹿児島県を再訪。背骨を痛めて入院していた奥さんの死因は、長年闘病していた乳がんだった。「『大丈夫か?』言うだけどね、だめでした。静かに逝きましたね」とご主人は涙ながらに語った。
ご主人は捜索隊に、「(妻は)放送4日前に亡くなり、見ることはできなかった。自分1人の生活が始まって寂しいけど、いい映像を残してくれてありがたいです。毎日観ています。死ぬまで観ると思います」と感謝の言葉を伝えてくれた。
そんなご主人が1人になった今、前向きに生きるために考えていることがあるのだと教えてくれた。
旅行が大好きで世界中を旅していたご夫婦。中でもご主人にとって一番の思い出は、昨年、キャンピングカーで40日、北海道の道の駅をすべて回った旅だという。その時のキャンピングカーは知人に譲ってしまったが、「退院したら軽のキャンピングカー買って、長崎に行こうね」と計画していたのだそう。その約束を胸に、ご主人は新たに軽のキャンピングカーを購入した。
お悔みに伺った2カ月後、捜索隊は「キャンピングカーが納車された」という連絡をもらい、山の上のポツンと一軒家へ向かった。
そこには、車いすの奥さんを迎える準備を終えたポツンと一軒家が完成していた。「麓の自宅が売れたら、こちらに引っ越す」というご主人。そして、購入したキャンピングカーで、「鹿児島から思い出の北海道まで、妻の写真を乗せて旅に出たい」と新たな目標を語ってくれた。
これまで車で出かける時には、いつも助手席に笑顔の奥さんがいた。2人で旅する計画は叶わなかったが、以前より小さくなったキャンピングカーの助手席に妻の写真を乗せて、これからはかつて妻と一緒に出かけた思い出の場所をたくさん巡りたいというご主人。深い悲しみを抱えながらも懸命に前を向こうとするご主人を、天国の妻は今も優しい笑顔で見守っているはずだ。その妻は、旅の安全を願いながら、2人で40日間かけて回った北海道にまた連れて行ってもらえる日を、空の上で楽しみにしていることだろう。
さらに、この日はもう1軒、捜索隊が大分県のポツンと一軒家へ。車幅ギリギリのガードレールもない山道を進んでだどりついた先で、果たしてどんな出会いが? このポツンと一軒家の詳細は、11月8日に放送される。
ゲストにしずちゃん(南海キャンディーズ)と稲葉通陽(B&ZAI)を迎えたバラエティ番組「ポツンと一軒家」(ABCテレビ)は、11月1日(日)の放送で紹介された。


















