35万円で娘の初恋相手を買収、プライベートを見世物に…『もうパパ!』堤真一演じる動画配信者の“無自覚な支配”【3話まで振り返り】

俳優の堤真一が、家族の幸せな日常動画で再生数を稼ぐ“配信者パパ役”を演じているドラマ『もうパパ!』(毎週日曜よる10時15分~、ABCテレビ・テレビ朝日系列)。第1話~3話でパパは愛故に隠し事をし、約束を破り、独りよがりな思いを娘に押し付けた。無自覚に家族を支配するパパの言動は、多くの視聴者を震え上がらせている。

【TVer第1話】父が“バズ目当て”で娘の初デートを裏工作。それが娘にバレて……。
『もうパパ!』は、NHK連続テレビ小説『虎に翼』で知られる脚本家・吉田恵里香による、完全オリジナルの令和ヒューマンファミリードラマ。家族の動画配信で再生数を稼ぐ父・多良山良詫(堤真一)と、良詫に振り回されながらも「NO」と本音が言えない大学生の娘・紀子(原菜乃華)の複雑な親子関係が描かれる。

良詫が家族系チャンネル「タラちゃんねる」の動画配信を始めたきっかけは、小学生の頃に不登校になった紀子を笑顔にするため。動画が“大バズり”して以来、良詫は毎朝晩の食事風景を生配信し、週に4本も企画動画を公開。紀子には毎日手作り弁当を持たせ、SNSに決まった時間にアップさせている。それもこれも、チャンネル登録者数100万人という家族の長年の夢をかなえるためだ。

しかし、いくら家族とはいえ、父として守らなければいけない一線はある。その一線を、良詫は第1話から超えてしまった。良詫は紀子に内緒で、彼女と初恋相手で大学の先輩・吉良陽日(岩瀬洋志)の初デートを動画配信しようと計画。紀子の友人にも根回しを行い、陽日には協力費として現金35万円を手渡した。

デート直前で紀子に計画がバレるも、良詫は悪びれる様子がなく一切謝らない。「紀子がニコニコでいられるためのプロジェクト」「最後は紀子に許可をとる気だった」と、もっともらしいことを言うばかりだ。「100万人到達にはブーストが必要」「失恋しても動画にして、けして初恋を無駄にしない」という良詫のセリフには、娘の初恋すらもコンテンツとして消費しようという無自覚な欲望がにじみ出ている。

第2話でも良詫は、紀子を無自覚に支配した。良詫は娘の意見を尊重していると事あるごとに主張しつつも、紀子が選んだドレスを「ダメだそれは!」「大人っぽすぎるっていうか、露出がさ……」と否定。結果的に、パブリックイメージに合ったかわいらしいフリフリのピンクのドレスを紀子に着させた。

さらに良詫は、紀子の涙ながらの“タラちゃんねる卒業”の申し出を一度は受け入れるも、彼女の損失の大きさを心配して発言を撤回。「あの約束はナシにしてくれ! もう絶対嫌なことはしない!」と土下座して紀子に頼み込む良詫は、娘の幸せを願いたい父ではなく、欲望に飲み込まれた動画配信者の顔をしていた。そのことに自分では気づかず無邪気に笑う良詫に、ゾッとさせられる。
【TVer第2話】父が娘に土下座で“まさかのお願い” 父の無邪気な笑顔に娘は絶望し……。
第3話では、良詫の致命的な欠点が描かれた。過密スケジュールが原因で倒れた良詫は、紀子と「元気になったらこれからのこと、2人でゆっくり話そう」と約束。しかしまたしても約束を破り、独断で紀子の“タラちゃんねる卒業メモリアルムービー”を作成し、「パパが紀子を卒業させてやる。これで元の仲良し親子に戻ろう」と提案したのだ。

「どうしていつも全部勝手に決めちゃうの?」と悲痛な表情の紀子に尋ねられると、良詫はあっけらかんとした顔で、「卒業は紀子が望んだことじゃないか」と発言。「本当はタラちゃんねるを続けてほしいけど、でも紀子を思って。だからパパがこうやって……」と、どこまでも一方的な思いを紀子に押し付けた。
【TVer第3話】「何もかもパパの思い通りに進めるってこと?」暴走する父に娘が“離別宣言”

隠し事をし、約束を破り、1人で勝手に突っ走って紀子の心をジワジワと蝕む良詫。家族のために空回っている姿は憎みきれないが、第3話ラストでその考えが激変した視聴者は多いだろう。

なんと良詫が、見知らぬ若い女性(鈴木愛理)と電話で「今月はちょっと多めにお金振り込んでおいたからね」「いつもありがとね、パーパ」と意味深長な会話をしていたのだ。親密そうな2人の関係は、10月25日放送の第4話で明らかになるのか? 良詫の家族愛は偽りだったのか? 波乱の展開に目が離せない。



