人間の弱さに迫る野島ワールド! 10年前のバイク事故の真相は…!? 片山友希演じるリリ子から衝撃の事実が語られる! 物語のヒントが隠されたオリジナル考察動画も好評配信中!
ドラマ「何曜日に生まれたの」は、『101回目のプロポーズ』、『高校教師』、『未成年』などセンセーショナルな作品を世に送り出してきた野島伸司が脚本を務めるオリジナルドラマ。高校時代の“ある出来事”をきっかけに、10年間ほぼ引きこもり生活を送っていた27歳の黒目すい(飯豊まりえ)が主人公の物語だ。
すいと純平のバイク事故に関する衝撃の事実が明らかに…
9月10日に放送された第5話では、謎が多かったすいと雨宮純平(YU)の事故に関する衝撃の事実が、元マネージャーの橋爪リリ子(片山友希)によって明かされる展開を迎えた。さらには公文竜炎(溝端淳平)が、すいを“好き避け”しているのではという可能性、すいと悠馬(井上祐貴)の切ないやり取りなども勃発、見どころ満載の回となっていた。
注目すべきはやはり第1話から長らく今まで引っ張ってきた事故の真相、その衝撃の内容だろう。公文の自宅で、いつものメンバーで企画会議を始めるところにリリ子が登場する。公文は、すいの彼氏だと偽っていたことを唯一見抜いたリリ子について、「頭も勘もいい。別の視点を物語に加えるため招待しました。すいと雨宮くんの事故にまつわる話をお願いします」とリリ子に振る。すると、リリ子は自分が事故の原因だという告白を淡々と始めたのだ。
当時、大会前の大事な時期に純平がすいをバイクに乗せ、サッカー部のサンクチュアリ的な場所の海に連れて行くと知ったリリ子は、ある人物にバイクに細工をするようにそそのかしたという。その人物とは、第4話より登場した、補欠だがサッカー部のキャプテンを務めていた城崎健人(濱正悟)だった。高校時代、健人はマネージャーの着替えを盗撮しており、それをネタに純平に激烈に片思いしていたリリ子がゆすったというわけだ。
一連の話を打ち明けられたすいは、「仮にそんなことがあってもまさか…冗談だよね?公文さんに頼まれた創作だよね?」と青白い表情でリリ子に迫るが、リリ子は謝るばかり。たまらずその場を飛び出すすい、号泣するリリ子、取り残される外野――この話が“創作”でないなら、予想以上に最悪な展開を迎えてしまったのだ。
健人といえば、どこからどう見ても「ザ・いい人」。10年ぶりに再会したすいにも、当時の事故の顚末について寄り添った発言をしていた。そこからの裏切り、健人が実行犯だったというダークサイドな一面は、すいばかりか視聴者にも衝撃が走ったことだろう。
健人は純平と悠馬だけがフィーチャーされ、自分がずっと脇役だったことに不満を抱えていたと感じ、一度でいいから注目されたい=純平が事故に遭えば、代わりに補欠の自分が試合に出られるのでは、という短絡的思考からバイクに細工をしたようだった。公文は言う、「誰しも心に本アカと裏アカを持つものです」と。人に言えない、さらけ出せない暗い一面は誰しも心に宿しているものだろうが、上手に飼いならすのが人として生きる道のはず。決して正当化できない健人やリリ子の行動だが、それでも彼らを単なる“悪者”として扱うのではなく、やるせない思いをにじませ、人間の弱さを改めて伝えてくれる野島脚本、体現する飯豊や溝端、当事者たちの演技に引き込まれた。
衝撃の事実に傷つくすい…公文との関係はどうなる?
エンディングでは、様々な事件が勃発し傷ついたすいが公文の肩に力無くもたれるシーンもあった。しかし「公文先生には大切な人がいるの。その人のために1000回身代わりにでもなれるような…」という来栖久美(シシド・カフカ)の言葉が脳裏をよぎる。“好き避け”はあくまで創作の一環だったということなのだろうか。折り返し地点を過ぎても、このドラマ、一筋縄ではいかなさそうだ。 (文:赤山恭子)
【放送情報】
毎週日曜よる10時 ABCテレビ・テレビ朝日系24局全国ネット
★次週、9月17日はよる10時30分より放送!
放送終了後、TVer・ABEMA で見逃し配信 TVerにて第1話~第3話まで無料配信中!