手がかりを探す俺の死確定!5話から登場の白スーツ男とバトルスタンバイ!『Jack the Reaper』
気鋭のライトノベル作家とイラストレーターがタッグを組んだ、1話5分の4連作ショートアニメプロジェクト『週刊ラノベアニメ』。長月達平原作、千種みのりキャラクターデザインの『Jack the Reaper』第5話では、記憶喪失の殺人事件容疑者である俺(CV:石川界人)が、警察署内で新たなステージへ踏み出す!
「さぁて、新エリア開拓だ」
気を失った小町を取調室に残したまま廊下を抜けて、階段を下りた俺。下のフロアは受付ロビーのようだ。
「ここからなら外に行けそうだな」
(バレずに行けるか?)
受付嬢から見えないよう身を隠し、四つ這いの姿勢で出口へと向かうが……。
「おい」
「なんでてめえがここに居やがる」
逃げようとした俺が立ち上がると、白スーツの男・矢継早 速人(CV.濱 健人)は「動くな!」と声を荒げた。
「小町はどうした? てめえに会いに行っただろ」
と尋ねる矢継早に、俺は「取調室だ。手荒な真似はしてない、寝てもらってるだけだ」と答える。
俺「抵抗する気はない! ただ俺の話を聞いてくれ」
矢継早「そりゃあ穏やかじゃねえな。いったい誰がてめえの命を狙ってるってんだ?」
俺「わかんねえ。けどあのまま取調室にいたら殺されちまうんだ、だから!」
矢継早「いいかげんにしやがれ。そんな適当な嘘で俺が騙されるとでも思ってんのか?」
俺「いや、嘘なんかじゃ…」
矢継早「それとも、俺をバカにしてんのか?」
怒った様子で拳を握りしめる矢継早。
(あー…ヤッバイ、これ取調室と同じ流れだ)
俺「待って! 抵抗しないから。せめて最後まで話聞いて!?」
矢継早「フン! 裏切り者の言うことなんざ誰が聞くかよ」
(…裏切り者…?)
「やれ」という矢継早の合図を受けて、背後にいた屈強な警官が俺に襲い掛かる!
後ろから体当たりされ、倒れ込む俺。
矢継早「てめえのそんなとこ見たくなかったぜ。…連れてけ」
俺「……せめて、俺がどこの誰か教えてくれ……俺いま記憶喪失で…」
警官「まだ懲りないのか!この大ウソつきの裏切り者の連続殺人犯が!」
拘置所の牢屋に運ばれた俺。
(誰も信じてくれなくて全身が痛え…)
(いやタックルのせいか?もうどっちか分かんねえ)
その時、3時を告げる教会の鐘の音が鳴り響く。いつもなら、あの男が現れる時間だ。
「鐘の音…でも、俺はここだぞ。いくら神出鬼没でも――」
牢の前に、あの黒い男がいた。扉をガチャガチャと揺さぶっている。
「ハハッそうか、鍵がかかってるのか。どうだ、おまえはここには入って来られねえ。俺が助かる方法、それは永遠に牢に入ってることだったんだ!ざまあみろ!」
しかし男は、扉を開けた。その手には鍵が握られている。
「それは反則じゃあ…!?なんで持ってんの!?」
「誰か!ここに殺人犯が居ます!」
「見張りぐらい立ててくれよぉ…! あああああああ!!!!」
助けを呼ぶ声もむなしく、俺はまた黒づくめの男に刺し殺されるのだった。
「よし、行ったな…?時間をずらしたらどう変わる……見つからずに行けるか…?」
タイムリープした先で、俺はある試みをしていた。
再び、受付ロビーで身を低くして出口へと向かう。しかし……
「おい」
と呼び止める声。
矢継早「どうしててめえがここに居るんだ?」
俺「こっちのセリフだよ!立ち話長くない!?」
警官「あなたがここに…じゃあ小町先輩は!」
俺「げぇ!」
俺に襲い掛かろうとした警官を、矢継早は「待て、権藤」と止めた。
権藤「矢継早先輩。でも!」
「誰も手出しすんな」
矢継早と呼ばれたスーツの男は俺に向かって拳を握りしめる。
「かかってこいよ。相手してやる」
俺「急なバトル展開。いやぁ俺そういうのは…」
受けてたとうとしない俺を見て、男は声を荒げる。
「てめえ、俺じゃ相手にならねえってそう言いてえのか!」
俺「どうしてみんなそういう受け取り方するかな…!」
ファイティングポーズをとる矢継早。
俺「やるしかねえのか…?」
「バトル、スタンバイ!」
と予告が出たところで、俺死確定の6話に続く!
メタ構造のパロディも飛び出す『Jack the Reaper』第5話は、8月9日深夜に放送された。
本作をはじめアニメ4本が連続で展開される『週刊ラノベアニメ』は、ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネット『ANiMAZiNG!!!』枠にて放送。TVerでも無料配信。