過去を変えるため、踏み出せ。相合傘の下で想いを告げようとしたその時…!『傷心タイムリープ』
時は4月8日、高校3年生の春。
「クリスマスだったはずなのに。なんでこんなことに…?」
人気ライトノベル作家の二語十が原作・シリーズ構成・脚本を務め、注目のイラストレーターtanuがキャラクターデザインを手掛ける『傷心タイムリープ』。2話では、ヒロインの心象風景とともに、甘酸っぱい高校生活のエピソードが描かれていく。
想いを寄せていたクラスメイトの和瀬(CV:坂田将吾)に告白してフラれたクリスマスの夜から、二人が疎遠になる前、高校3年生になって間もない4月8日にタイムリープした主人公の若菜(CV:高柳知葉)。
冬になったら、またフラれちゃうのかな……。
不安になる若菜だが、和瀬はいつもと変わらない様子。
和瀬「どうした? 今日のお前、いつにも増しておかしいぞ」
「女の子にはこういうアンニュイな日もあんの。って、それじゃ私が普段からおかしいみたいじゃん!」
「おかしいだろ。授業中寝てる俺を起こして『やれやれ』みたいな顔してたと思えば、その2分後には自分も爆睡してるし」
「ちょ、その話やめて。私、デキるお姉さんキャラで売っていきたいの」
「……誰に向けてだよ」
若菜と和瀬は軽口を言って笑いあう。
窓の外からは雷の音が。「雨、降りそうだな」
雨でもどうせ自分はこれだけど、と怪我した足をみせる和瀬。
若菜「復帰は、まだかかりそう?」
「ああ。でも夏までには治す。ま、それなりに頑張ってきたからな」
「うん」
陸上部の和瀬は、大会までまだ日のある季節も、ひたすら走っていた。
それをずっと見ていた若菜。
下校時刻、雨が本降りになり、傘のない和瀬はそのまま走り去っていく。
そのとき若菜の脳裏に、タイムリープ前の、同じ日の記憶が浮かび上がり……。
若菜は、ある決意を胸に、走って和瀬を追いかける。
傘を差し出す若菜に、怪訝そうに振り返る和瀬。
「……なんで?」
「持ってないとは、言ってないから」
(このままじゃ嫌だったから。少しでも何かを変えたかったから――)
濡れないようにと肩をやさしく抱き寄せる和瀬に、若菜はそっと誓う。
(今、自分の身に何が起きているのか、はっきりとは分からない。でも、もしこれが過去をやり直す機会だって、後悔を晴らすチャンスだっていうのなら――)
「私、あんたと同じで言葉にするのは苦手だけどさ。でも、私。和瀬のことずっと——」
想いを告げようとしたその瞬間、ふたりの体が光に包まれる。
(————えっ?)
若菜が立っていたのは、クリスマスの夜、和瀬に想いを告げたあの場所だった。
告白しようとした矢先、フラれた日に舞い戻ってしまったのか?
若菜は「何か」を変え、和瀬と心を通わせることができたのか?
『傷心タイムリープ』のほか、ショートアニメ4本が連続で展開される『週刊ラノベアニメ』は、ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネット『ANiMAZiNG!!!』枠にて放送。TVerでも無料配信。
なお、この『傷心タイムリープ』第2話は7月19日(土)深夜に放送された。