目がみえない息子&母親漫才コンビが『M-1』2回戦進出。親子で「あと13年出られる」 人生ストーリーに感動
漫才頂上決戦『M-1グランプリ』(以下『M-1』)で人生が変わるのは、チャンピオンだけじゃない! 2024年大会にエントリーした約1万組には、それぞれロマンあふれるドラマがある。その中の1組である、母親と目がみえない息子の親子漫才コンビ「おちゃのは」のドラマとは……?
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2024年で開催20回を迎えた『M-1グランプリ』。そのエントリー総数は、なんと1万330組! ファイナリストとなったのは、真空ジェシカ、トム・ブラウン、ヤーレンズ、エバース、ダイタク、令和ロマン、ママタルト、バッテリィズ、ジョックロックだ。この9組に、敗者復活戦から勝ち上がる1組を加えた合計10組の中から、20代目王者が決定する(その模様は12月22日に生放送)。
1万組を超えるエントリーの中には、個性豊かなバックグラウンドを持つ漫才師たちがたくさんいる。その中の1組が、2023年から2年連続で『M-1』に出場しているアマチュアコンビ「おちゃのは」。小学6年生で目がみえない全盲の津田愛士(あいと)くんと、その実の母親である美穂子さんが組んだ親子漫才コンビだ。
愛士くんがお笑いにハマったきっかけは、『M-1』2019年大会の王者ミルクボーイ。ミルクボーイの伝説とも言える「コーンフレークネタ」が、愛士くんいわく「シンプルに面白い!」とのこと。お笑いにハマった愛士くんは、美穂子さんと一緒に地元の「こどもお笑い道場」へ行くことに。すでに多くの子どもたちがコンビを組んでいたため、「お母さんが相方やったら?」という周囲の言葉から、「じゃあとりあえず」ということで、親子コンビを結成した。
学校で自作ネタを披露し、「めっちゃ面白い」「笑わせてもらっている」「クラスを和ませてくれる」と友達に好評な愛士くん。クラスで人気者な彼だが、お笑いに出会うまでは今ほど明るくなかったのだとか。美穂子さんいわく、愛士くんは以前までは困っていても勇気が出ずに周囲へ助けを求められなかったが、「ヘルプの声が出せるようになって、発言も増えているような気がします」とのこと。お笑いを始めてから「本当に変わりました」という。
『M-1』をきっかけに前向きになった愛士くんは、美穂子さんと二人三脚で2024年大会に出場し、なんと2回戦進出を果たした! 「お母さんといつまでコンビを組むの?」というインタビューには、「ママが無理って言うまで!」とニッコリ。「やろうと思えば、あと13年出られる!」「『M-1』に出るのは自由ですから!」と明るい表情で答えた。
なお、漫才コンビたちの知られざるドラマは、12月15日に放送された『M-1』開催20回を記念した特別番組『M-1グランプリ20回記念 俺たちだって面白い!1万組のエントリー物語』(ABCテレビ)で紹介された。