「漢泣きだろこんなん…」「魂のぶつかり合いが心に響く」 人外激強おっさんたちの“笑顔と涙の名勝負”が胸に刺さる『戦国妖狐』第2部 第16話
親や妻が死んでも、非人道的な実験を受けても、決して弱さを見せなかった最強の男がおそらく初めて涙を見せた相手は、昔から変わらない好敵手だった……。戦国バトルファンタジーアニメ『戦国妖狐』第2部第16話で描かれた男たちの壮絶な過去と、年を取った彼らの激しい戦いの決着に、多くの視聴者が心を揺さぶられた。
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アニメ『戦国妖狐』は、漫画家・水上悟志の人気コミックが原作。2024年1月期に第1部「世直し姉弟編」が放送され、7月17日深夜から第2部「千魔混沌編」の放送が始まった。第2部は、「闇(かたわら)」と呼ばれる魑魅魍魎を千体も身に宿す青年・千夜(CV:七海ひろき)と、女剣士・月湖(CV:内田真礼)が主人公だ。
千夜と彼の父親・神雲(CV:乃村健次)は、謎の僧侶集団「断怪衆」で闇と人間の融合実験を受けた「霊力強化改造人間」。神雲はもともと「雲蔵」という若い男で、龍の闇との融合によって強大な力を手に入れた。同じく断怪衆に属する豪放磊落な巨漢・道錬(CV:稲田徹)とは、同郷のケンカ仲間だ。道錬も霊力強化改造人間で、「道介」という人間と虎の闇が融合している。そんな男たちの過去が、第16話(11月13日深夜放送)で明かされた。
まだ人間だった頃、神雲と道錬は断怪衆で互いの技を鍛え合っていた。彼らの転機となったのは、神雲が1人の村娘と恋に落ち、結婚するために断怪衆を抜けたこと。幸せに暮らしていた神雲は、とある闇の復讐で愛する妻を殺されてしまい、まだ赤ん坊だった千夜を連れて断怪衆に戻ってきた。
妻が死んでも神雲は涙1つ見せず、「私に、もっと力があれば……」「多くを守るために真にすべきは、力を誇示し、恐怖を広めること。力と畏怖をもって、世の闇から邪心を根こそぎ刈り取ること!」と、力を求めた。別人のように冷徹になった神雲に対して、道錬だけは接し方が変わらない。「お前がどれだけ力を示そうが、ワシだけはお前に挑むのをやめてやらぬ! お前がどれほど畏怖をばら撒こうが、ワシだけはお前を恐れてやらぬ!」と言い放った。
道錬にとって神雲とは、決して弱さを見せない男だった。神雲は、幼い頃に親が死んでも泣かず、過酷な修行でも弱音を吐かず、愛する妻が闇に殺されても仲間に淡々と状況を語り、非人道的な実験に耐えて強大な力を手に入れたのだから。
そんな昔を思い出しながら、道錬は神雲と激闘を繰り広げた。戦いが佳境に差し掛かると、2人は大技を放ち合って血まみれに。相打ちに見えた勝負を制したのは、道錬だ。満身創痍ながらも笑顔の彼が、「泣いていいぞ、雲蔵。負けたら、悔し涙の1つも流すものだ」と、かつての名前を呼ぶと、無言の神雲の瞳からは涙が……。これが神雲にとって、おそらく初めて流した涙だったのかもしれない。
道錬と神雲の過去と激闘は、多くの視聴者の心を揺さぶった。X(旧Twitter)上には、「漢泣きだろこんなん……」「2人がぶつかり合った果てに見せる雲蔵の涙と道介の笑顔に胸が熱くなる」「『泣いていいぞ雲蔵』で流した涙が悔し涙だけでなく今まで溜まっていた様々な思いであることが、直前の雲蔵呼びと回想から伝わってくる」「どんなに嫌なことがあっても涙1つ流さなかった神雲が昔からの友・道錬との熱い戦いに敗れ流した涙が美しかった」「魂のぶつかり合いが心に響く名勝負!」といった声が相次いだ。
なお、アニメ『戦国妖狐』第2部は、ABCテレビ 毎週水曜深夜2時44分より放送中だ。