奈良県香芝市にある椅子張り工房『Revery Chair』。７年前、倉庫付きの物件を自宅兼アトリエにリノベーションしました。ここで働いているのが椅子張り職人の新子真希さんです。

おっとりとした口調ながら「椅子への情熱は誰にも負けない」と、古くなった椅子を見違えるように変身させていく真希さん。リメイクの依頼が殺到し、予約で３カ月待ちという人気ぶりです。

椅子の基本的な構造は、クッションとなる「バネ」と「ウレタン」、下地材に、布やレザーなどの生地です。リメイクの際に必ず取り換えるのが、ウレタン。続いて、座面や背面に張る生地をミシンで縫っていきます。縫った生地をクッションに被せ、ステープラ(ホチキス)で針を留めます。こうして、ほころびの目立つ椅子がオシャレに生まれ変わっていくのです。

奈良県で生まれ育った真希さんは、幼いころから木が好きだったそう。大学で建築デザインを学んだ後、家具の職業訓練校に入学。しかし、就職先がなかなか見つからず、なんとか採用された椅子張り工房も男社会でした。

そんな中でも、真希さんは必死で努力し、「一人前になるには10年かかる」という椅子張りの技術をわずか2年で習得。その後28歳で独立し、人気の職人となったのです。

知り合いからソファを譲り受けた真希さん。20年以上使っているそうで、分解してみると中も外もボロボロでした。かなり大がかりなリメイクに気合が入ります。今回ソファを譲り受けたのには、ある理由がありました。実は今、新たな夢に向かっていたのです。

独立して10年。真希さんには、保育園に通う2人の子供がいます。家事と子育て、そして仕事と、全てをこなすのは難しいと悩んでいた真希さんですが、現在頼れる助っ人が…！

多忙な1日に密着した様子は、3月9日　土曜　午前11時からの『LIFE～夢のカタチ～』でご紹介します。（ABCテレビ/関西地域で放送、TVer見逃し配信あり）

Revery Chair（奈良県香芝市）
椅子張り職人・新子真希さんが椅子やソファなどのリペア、リメイクを手がける工房