ポップなラブコメから、思いも寄らぬサスペンスドラマへ?「新章突入」に衝撃の『18歳、新妻、不倫します。』第7話
『18歳、新妻、不倫します。』は、わたなべ志穂の人気コミックを、WEST.の藤井流星と元HKT48の矢吹奈子の共演で実写化している連続ドラマ。大富豪のお姫様・三条明花(めいか/矢吹奈子)が、ボディーガードの藤宮煌(こう/藤井流星)と偽装結婚して巻き起こる“波瀾万丈”をポップに描き、TVerのお気に入り登録者数は、11月22日時点で38.5万人。深夜帯のショートドラマ(30分以内)でトップ3に入るヒットになっている。
第5話で心身ともに結ばれ、第6話では謎の美女が煌に急接近した。第7話で描かれるのは、その後の煌と明花が、真の“夫婦”、そして“家族”になる物語だ。そして最後には、衝撃の展開も待ち受ける。
モデルでピアニストの真宮蘭(逢沢りな)と出会い、心揺れる日々を過ごしていた煌。蘭は煌の初恋の人・百合と瓜二つの妹だった。蘭は煌をホテルの部屋に招き入れ、「体も、お姉ちゃんにそっくりなのよ。確かめてみる?」と誘惑。しかし煌はその手を優しく止め、「百合さんのことを今も忘れていない」と話す。蘭はそれを聞き、涙をこぼす。姉妹は何らかの理由で離ればなれになったらしい。
三条物産のオフィスで煌を待っていた明花は、煌の体から女性の匂いを感じ取る。それは蘭の香りだった。不安になった明花は、夜、帰宅した煌に激しくキスをする。「誰もいらない。私たちの世界以外に」と心の叫びが漏れ聞こえる。
後日、煌は明花を連れて海へ。そこには百合の墓があった。煌は明花に話す。「百合さんは14年前、12歳で施設に入ったときによくしてくれた。蘭さんは、俺が百合さんを忘れていないか、確かめに来たんだ」。そして煌は明花の不安を取り除こうと“宣言”する。「“過去”に、さよならを言いに来た。俺は今、明花だけを見てる」。明花はそれに対し、意外な言葉を返す。「“忘れられない”、それでいいのよ。ずっと胸に抱いててあげて」。煌は胸を打たれた。
そして迎えたのは、煌の誕生日。明花は両親と祖父の三条会長(野添義弘)を呼んで、自宅でサプライズパーティーを行う。明花の母親に「あなたはもう、私たちの息子」と言われ、うれしそうな煌。しかし同時に、幼い頃の親との日々が脳裏をよぎる。そこには散らかった部屋に横たわる父親がいた。
その頃、蘭が会っていたのは、煌と明花の前に度々現れていた月瀬遥(山本涼介)。さらにその後、月瀬はカフェに出向く。「さあ、三条帝国を手に入れようか」と月瀬が言った、その相手とは……。
明花が煌を “過去”ごと受け入れた第7話。「“過去”も全部抱きしめる。大切な人の、大切なものだから」とまっすぐな目を煌に向ける明花に、人間としての成長が見えて感動を誘う。また、煌に自らキスをして、激しく求める姿には“大人の女のせつなさ”も。そんな明花と煌の揺れ動く心を、矢吹と藤井がエモーショナルに演じてみせた。特に藤井の、言葉を大切に置いて伝えていくせりふ術が胸に迫る。
感動的な物語から一転。サスペンスドラマのような衝撃の展開は、ポップでコミカルだった第1話とはまるで別の作品のよう。煌の過去を映し出すフラッシュバック映像や、謎めいた人間関係に、第8話への期待が高まる。
『18歳、新妻、不倫します。』は、ABCテレビにて毎週日曜夜11時55分の「ドラマL」枠で放送中(テレビ朝日では毎週土曜深夜2時30分)。脚本は、『ばらかもん』(フジテレビ系)などで知られ、2024年1月期の鞘師里保主演連ドラ『推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~』(テレビ東京系)も担当する阿相クミコ。第7話の監督は、第3話と第5話を演出した張元香織が務めた。
ポップなラブコメから、思いも寄らぬサスペンスドラマへ? 「新章突入」に衝撃の『18歳、新妻、不倫します。』は、TVerで無料見逃し配信中。これまでの放送回は「Netflix」と「Hulu」で配信。
<文・泊 貴洋>