姫路城のすぐそばで「可愛い」「映える」と評判の「どらぺちーの」って? 三代目女性和菓子職人が受け継ぐ先代からの教え
SNSに投稿された姫路城バックのスイーツの写真。それはある和菓子店が販売する「どらぺちーの」。どら焼きを使った色鮮やかな和スイーツとして話題になっています。作ったのは、老舗和菓子店の3代目となる、村井沙邦莉さんです。「見た目が可愛いければ、味が良ければ、きっと伝わると思いました」。沙邦莉さんは次々と新感覚の和菓子を考案して評判に。しかし、人気商品の裏側には、作り手の苦難が隠されていました。
姫路城のすぐ側に佇む1964年創業の和菓子店「村井製菓」。昔ながらの素朴な和菓子を販売しています。店を切り盛りするのは、2代目の村井克行さんと妻の美保子さん。
長年地元に愛されてきましたが、10年前、取引先の大手スーパーからの発注が途絶え売上が大幅にダウンしてしまいます。当時地元の銀行に勤めていた沙邦莉さんは、店の立て直しに役立とうと銀行を退職して、村井製菓に入りました。
ところが、父親やベテラン職人と意見が対立。悔しくて泣くこともありました。休みの日に一人だけ出社して、コツコツと独学で新商品を開発。コロナ禍に作ったアマビエが新聞に取り上げられ、「可愛い」「映える」と評判に。やがて全国から注文が入るようになり、厳しかったベテラン職人から認められるようになったのです。こうして沙邦莉さんは、次々と新商品を考案。「生どら」、カラフルな「琥珀糖」、そして「どらぺちーの」とSNSを使ってヒットを飛ばし、和菓子に縁遠かった子供たちも店に来るようになりました。
ある日、沙邦莉さんは父の克行さんに同行して、卵の仕入れ先である養鶏場へ。ここは祖父の代から取引があり、名物のどら焼きはここの卵を使っています。「ええもん使たら美味しなる」と先代の教えを守る克行さん。沙邦莉さんにも受け継がれています。
そして沙邦莉さんは、お店に新しい風をもたらそうと、新作の「生どら」を作ることに。アーモンドを砂糖とバターでキャラメリゼして生チョコレートと合わせます。さてこの新作、ベテラン職人の口には合うでしょうか?そして、秋ならではの新しい「どらぺちーの」とは?
11月11日 土曜 午前11時から『LIFE~夢のカタチ~』でご紹介します。
(ABCテレビ/関西地域で放送、TVer見逃し配信あり)
村井製菓(兵庫県姫路市)
今回の主人公、村井沙邦莉さんの祖父が創業した和菓子店。昔ながらの素朴な和菓子が地域の方に愛されている。また沙邦莉さん考案のどらぺちーのや生どらはSNSで評判に。