A.B.C-Zの河合郁人とABCテレビのアナウンサー・古川昌希が大阪・富田林に“ジャンプで渡れるほど短い橋”が存在する理由に迫った。舞台は7月18日放送回で2人が「大阪・富田林に“ムンクの叫びの柱”があるのなんでやねん!?」で訪れた、重要伝統的建造物群保存地区で知られる寺内町。このときは0点と散々な結果で終わったが、今回はその雪辱を果たせるか!?

前回訪れた際の記憶を探る2人だったが「橋なんてあったか？」と記憶は曖昧。寺内町のメイン通りで「日本の道100選」にも選ばれている城之門筋を歩きながら、「（橋）あるよ、そろそろ」「ありそうですよね」と注意深く橋がないかを探していく。すると同行していたスタッフが2人を呼び止め「“ジャンプで渡れる橋”、通り過ぎました」と衝撃の報告。2人は「エッ！エッ！うそ!?どこ？」と混乱しながら慌てて来た道を引き返すと、古川アナが「コレ違う？」と指を指した先に岩永橋と書かれた驚くほど小さな橋を発見した。

一見すると道路の一部のようで見過ごしてしまったが、確かにジャンプで渡れてしまうほどの橋が水路に架かっていた。ではなぜ、道路の側溝ほどの幅の水路に単なる蓋ではなくきちんとした橋をかける必要があったのか。この疑問に迫るべく、道の先を調査してみると、すぐに同じ形状の「古手屋橋」「南会所町」と言う名の橋を発見する。

さらにヒントを探るべく寺内町内の興正寺別院にある歴史看板を読み込むと、そこで寺内町は「川の段丘上にある荒れ地」だったことが発覚。イラストにも3つの橋が架かっていたことから、河合は“もともと大きい橋があったのでは？”と考え、「今ある橋は当時の橋の名前を残すために造られたのでは？」と予想した。

ここで歴史探訪プランナーの森なおみさんに方向性を確認すると、まるで見当違いの推理に久々に“トンチンカン！”が飛び出してしまう。「わざわざ蓋ではなく橋を架けるほど重要な意味を持つ水路がどういう目的で使われていたか」「徹底的に水路を探りなさい」というヒントを頼りに、2人は調査をやり直すことに。

水路沿いを歩き始めた河合＆古川アナは、木口家住宅の歴史看板に“木綿商”という言葉を発見。さらに、3か月前にも訪れた重要文化財である寺内町随一の造り酒屋、旧杉山家住宅へと行き着いた。旧杉山家住宅の向かいには寺内町センターがあり、ここでは町の発展や地場産業について展示されている。そこで“酒”と“木綿”に関する歴史の記述を発見すると、古川アナは「酒と木綿で栄えた町かも」と予想。さらに説明書きを読み込んだところで水質が良い場所であることに気づくと、河合は酒が関係しているのではと推理した。

ここで「富田林の酒屋の井戸は、底に黄金の水がわく」という一文を発見した2人は「酒屋の水は井戸から取っているはず」とし、水路は木綿のためのものだと確信。「当時の木綿商は家の前の水路で染物のすすぎをしていた」と予想し、最終的に「寺内町を支えた木綿作りに欠かせない水路だったから橋をかけた」と答えを導き出した。

3週連続100点に自信を見せた河合＆古川アナだったが、森さんの評価は100点満点中0点。さらに「安直！」と追い打ちをかける。河合の立てた“酒”という予想も森さんは「違う！安直！」とバッサリ切った。

森さんのヒント「徹底的に水路を探りなさい」の言葉どおり、水路の近くには至るところに防火水槽が設置されていた。つまり、この水路は「用心堀」と言われる防火水路だったのだ。寺内町は川のそばにある高台で水の便が悪い場所だった。1730年には寺内町北西エリアが全焼する火事も発生。火事への備えとして、町中に防火対策としての水路が造られたのだった。

重要な水路を守るために架けられた橋は、現在は車も通行するため頑丈なものに換えられているが、元々架かっていた当時の橋が旧杉山家住宅に保管されており、2人はそれを完全に見落としていた。さらに寺内町センターの展示でも、酒と木綿の説明書きの隣に用心堀に関する記述を発見。答えは酒か木綿と思い込んだ結果、目の前にあった答えを見落とすという結末に、河合も古川アナもガックリと肩を落とした。

落ち込む河合＆古川アナに対しスタジオでは「視野が狭い」「いつものパターンが戻ってきて嬉しい」「2人いる意味ないやん！」と散々なツッコミが飛んできた情報番組『news おかえり』の人気コーナー「古川×河合のなんでやねん!?」10月31日放送回は、動画配信サービスTVerにて無料配信中だ。

なお『news おかえり』は、毎週月曜～金曜午後3時40分よりABCテレビで放送中。