「体制の維持が国民の生命より優先されている」 イランが戦争をやめない理由を、元イラン特命全権大使が語る!「イランは羊の皮をかぶった狼」

ニュースの正しいミカタを徹底解説する情報バラエティ番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(ABCテレビ)。久保光代アナがMCを務める番組公式YouTube「正義のミカタチャンネル」で、イラン大使を務めた元外交官が、中東外交の舞台裏を語った!

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「私はおそらく外務省の人間でもかなり特異」と語るのは、エジプト、サウジアラビア、イスラエル、イラク、アラブ首長国連邦、オマーン、イランの中東7か国を渡り歩き、計20年ほど中東に駐在した齊藤貢氏。中東以外にいた時期もあったそうだが「外交官人生の半分は中東におりましたね」という経歴の持ち主だ。

政治ジャーナリストの青山和弘氏が「齊藤先生はアラビア語もできるしペルシャ語もお話しになるんですか?」と尋ねると、久保アナは「えっ!」とビックリ。
齊藤氏は「アラビア語は外務省で要求された語学なので2年間勉強しました」「ペルシャ語とヘブライ語は向こうにいるときに勉強しました」と返答。
ヘブライ語とアラビア語は元々同じ言語グループで、文字は違うものの共通の単語も多いそう。そしてペルシャ語とアラビア語は、別の言語グループだがかなりの数の単語を「アラビア語から借りている」ため「ヘブライ語もペルシャ語も、アラビア語を知ってると入りやすい言葉」と齊藤氏は説明する。

「両方使えると、あまりよく思われないみたいなことはないんですか?」と青山氏が切りこむと…
齊藤氏は「初め、私イランに行けって言われてびっくりしたんですよね。要するにイランとイスラエルは関係悪いのね。あんまり外務省、そういう深いこと考えてないんですよ」とぶっちゃけた!

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「大使になる時アグレマンといって事前に経歴を先方に出してOKとらなきゃいけないんですね。その時オマーン大使でしたから、オマーンにもこういうアグレマンの要求で経歴出すよって言ったら(経歴に)『イスラエル大使館参事官』って書いてあって、『これまずいんじゃないか』というので消して出したんです」

齊藤氏はイランに着いた翌日にイランの外務大臣を表敬訪問して天皇陛下の信任状のコピーを渡し、その段階から外交活動を開始。「その晩に韓国大使館のレセプションがあって。行ったら向こうからイラン人がつかつかとやってきて『ウェルカム アンバサダーサイトー』と。私まだ来たばっかりなのに何で知ってるんだと思ったら、もう着いたときから実は見張られてると」「イスラエルにいたこととかも実はバレバレでね」と苦笑いしながら当時のエピソードを明かした。

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齊藤氏が駐イラン特命全権大使を務めていた時期は、安倍晋三元総理がイランを訪問し、その半年後にイラン大統領が訪日。安倍元総理がアメリカ・イスラエルとイランの「仲介外交」に力を注いでいたこともあり、交渉の実務にあたる齊藤氏に対しても、イラン側は「ようこそいらっしゃいました」と歓迎ムードだったという。

「アラグチ外務大臣とか、当時は次官だったんですけど、私が来ると特別にケーキを用意してくださって」

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「美味しかったですか?」と尋ねる久保アナに、齊藤氏は「美味しいですよ。ただね、クリームはちょっとしょっぱいんです。なんでか分かります?」と逆質問!

【動画】クリームがしょっぱい理由は…「○○がないから」。久保アナも「エジプトで食べたケーキしょっぱかった…」

と、中東の食事情も興味深い今回のトーク解説のテーマは“イラン情勢”。

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「アメリカとイランで協議が行われて…いるんですかね?」と問う久保アナに、齊藤氏は「一応協議をしてもいいかなという気持ちはあるんだろうけども、まだ実際協議に入らないですね。お互い条件を満たしてすり合わせて…ただ、すり合わせも難しいんじゃないかと。イランとアメリカが言ってることが全然かみ合ってない」とコメント。

「アメリカの15の条件の中には、イラン側が絶対交渉しないと言ってた、ミサイルの問題と地域情勢の問題が入ってるわけです。イラン側の条件も、『アメリカが二度とイランを攻撃しない』というふうに読める条件があって。これはアメリカは制度上ですね、(現職の)大統領は後任の大統領の手を縛れないから約束できない。あともう1個、賠償金払えっていうのも…払うってことは、やっぱ払う方が『負けた』ってことでしょう? それは絶対アメリカが認めないですね、『負けました』っていうのは」

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ここで久保アナが「お互い(自分が)勝ってると思ってる?」とギモンをぶつける。
「どちらかと言うと、イランは勝ってると思ってますが…アメリカはやっぱり、負けてはないけど早くやめたいと思ってんじゃないですかね」と齊藤氏。

隣の青山氏が「イランも相当攻撃受けて、そうは言ってもイランだって継戦能力の限界がある。イランだってやめたいっていうことはないんですか?」と質問を重ねると…

「我々は1000人もイラン側が死んでるから大ダメージだと思う訳ですね。ところがイランのイスラム革命体制は、体制を維持することが最大の目標になっている。体制を維持する観点からすると、イランは人口9000万人ですから。危ない言い方になりますが、1000人や2000人の犠牲者が出ても彼らは関係ないんです、体制が維持できれば」(齊藤氏)

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「体制の維持というのが国民の生命より優先されている」イランが「戦わざるをえない」理由とは…?

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齊藤氏が「羊の皮をかぶった狼」と表現する、イランの実態とは…!?

そして、中東のスペシャリストが分析する、トランプ大統領の停戦シナリオは?

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イランの現状が見えてくる、約19分のトーク解説YouTubeで!

※2026年3月28日収録

番組情報

教えて!ニュースライブ 正義のミカタ
毎週(土)あさ9:30

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