お客さんの8割が注文する「餃子」「チャーハン」「鶏の唐揚げ」 それに加えて “まかない”から生まれた定番人気メニューとは? 京都の人情町中華
街のおいしい店に潜入し、店主の人柄からにじみ出る人気の秘密を発見するシリーズ「実録!人情食堂」。今回は、地元で愛され続ける京都の町中華を取材しました。
京都市下京区、JR丹波口駅から徒歩10分の「志成園」は、終日お客さんが絶えない人気の中華料理店。大将の浦井徹さん(73)は富山県出身。高校卒業後、京都に出て中華料理店で修業し、27歳のときに独立して開業したお店は、今年で創業46年を迎えました。
開店時間は午前11時半。二男・達矢さん(35)や従業員は早朝から仕込みに取りかかっています。大将は2時間前の午前9時半ごろmに出勤。帰宅は毎日深夜1時ごろのため出勤は少し遅めです。
さっそくとりかかった「鶏の唐揚げ」の準備。1日に14〜15kg、40〜50人前の大量の鶏肉を仕込みます。10時半ごろには大将の妻で女将の美智代さん(65)が出勤。そうこうしているうちに11時半。すでに外で待っていたお客さんたちが入店し、続々と注文が入ると、厨房は一気に慌ただしくなります。
メニューは70種類以上あり、その中でもお客さんの8割が注文するのが「餃子」「チャーハン」「鶏の唐揚げ」。そんな町中華の定番のほかにもうひとつ、「志成園」には“まかない”から生まれた絶品メニューがあります。
それは、中華料理店では珍しい「カツ丼」! カリカリに揚がったトンカツをご飯にのせ、たっぷりの野菜に溶き卵をからめたトロトロの餡をかけるのが「志成園」流。若いアルバイト従業員が野菜をあんまり食べないと心配した大将が考案したものだそうで、今ではお店の名物メニューです。
「志成園」の魅力は料理だけではありません。元気で明るい女将さんはお客さんの人気者。初めて来店した人も「お帰り」と迎えます。お昼には「おきばりやす」、夜には「お帰りやす」とお客さんを労る。ここは「みんなのお家」という思いで店に立つ女将さんを慕い、店に通う常連さんも少なくありません。
【動画】大将と女将さんは結婚40年。3人の子どもを育てながら夫婦二人三脚で店を支えてきました。
そんな女将さんは店の定休日、定期的に「整体」に通っています。店ではシャキシャキと動いていますが、実は左足には人工関節が。右足は座骨神経痛でしびれがあり、「薬を飲んでどうにか働いています」と女将さん。
それでも週6日、毎日12時間働き続ける原動力は…「おかあちゃんと呼んで慕ってくれるお客さんたち。店に立つことで「却ってみなさんから元気をいただいてます」と女将さんは感謝を口にします。
体のメンテナンスを終え、次に向かうのは「一乗寺の息子の店」。「志成園」から車で約30分の場所に、長男・健史さん(40)が営む店があります。健史さんは「志成園」で13年働き、一昨年の11月に独立。餃子と唐揚げが看板のお店は若いお客さんを中心に大人気です。
休みなく働く両親を小さいころから見て育ち、自分には「志成園の血が流れている」という健史さん。今も現役の父と母を心から尊敬し、「ずっと背中を追わせてくれる存在」と話します。そんな息子に「大人になったな」と女将さんもうれしそうです。
今日も満席の店内には、イキイキと働く大将と女将さんの姿が。「今まで支えてもらったのはお客さんのおかげ」と大将。お店は「仕事場やけど憩いの場でもある」という女将さんは、「志成園」を愛するお客さんのため、「体が動く限りがんばっていきたい」と笑顔で話します。
「実録!人情食堂」は、1月5日(月)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)で紹介しました。




















