生死をさまよう脳腫瘍から命をとりとめた女性が、京都の陶磁器を見て生きる力を取り戻し、絵付師に転身! 新境地を拓く挑戦の日々を追う
繊細な文様の白菊が描かれた優美な作品を生み出す京焼・清水焼の絵付師、上坂妙さん(雅号 善妙)。独自の技法で花びらの一枚一枚を描く「白菊」をモチーフにした作品で数々の賞を受賞。代表作の「白菊蒼穹茶盌」は皇室にも献上された名品です。
陶芸の世界に入ったのはおよそ10年前。以前は群馬県の草津温泉で、弟と一緒に手打ち蕎麦の店を営んでいました。陶芸とは無縁の日々を過ごしていた上坂さんが、人生の大きな転機を迎えたのは29歳の時。生死をさまようほどの脳腫瘍を患ったのです。「一時は左目の視力も失い、私の人生は終わったと思いました」と当時を振り返る上坂さん。何とか一命はとりとめたものの、入退院を繰り返しました。ようやく左目の視力も回復してきたある日、京焼・清水焼を目にしたことから生きる気力を取り戻した上坂さん。家族の反対を押し切って、単身、京都に移り住み、絵付師を目指すことに決めたのです。
「京焼・清水焼」と総称される京都の陶磁器は、およそ400年前から制作されてきた伝統工芸品。現在、京都市に自宅兼工房を構える上坂妙さんは、2016年に京都を代表する絵付師の山岡昇さんの工房で修業を始めました。そして、3年後の2019年に独立。修業期間をわずか3年で終えることができたのは、上坂さんが絵付けした「白菊」の絵を師匠が認めてくれたからでした。驚くほど細密な絵が施された「白菊蒼穹茶盌」。近くで見ると、細かく描き込まれた花びら1枚1枚に絵具がこんもり浮き上がっているのがわかります。この小さな凹凸が模様に自然な奥行きを生むのです。
独立して7年、今も修業先だった善昇窯に頻繁に足を運ぶ上坂さん。絵付けをする“素地”と呼ばれる陶磁器のほとんどを師匠の息子さんに作ってもらっているためです。父の後を継いだ息子の山岡高広さんは、茶道具から日常の器まで幅広く手掛け、多くの絵付師に素地を提供している京都を代表する陶芸家のひとりです。
上坂さんへの新たな依頼は、京都の宇治に残る貴重な京式の登り窯で作られた器への絵付け。登り窯で作られた器への絵付けは上坂さんにとって初めての挑戦です。どんな器に仕上がるのでしょうか?
「LIFE~夢のカタチ~」は、1月24日土曜 午前11時から放送。(ABCテレビ/関西地域で放送、TVer見逃し配信あり)








