M-1新王者たくろう、実は解散危機にあった きむらバンドが一目惚れした早熟の天才・赤木裕…苦悩の7年でたどり着いたのがあのネタだった

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漫才頂上決戦『M-1グランプリ2025』王者となったお笑いコンビ・たくろうに、カメラが迫った。これまでほとんどテレビ出演がなかった無名のたくろうは、いかにして人生のジャイアントキリングを起こしたのか? 彼らのコンビ結成、解散危機、苦悩の7年間にまつわる秘話が明らかになった。

【TVer】赤木裕の「PCR(検査)5年連続陽性!」「KSD京都産業大学!」に爆笑 M-1新王者たくろうの決勝ファーストラウンド漫才ネタをリプレイ

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たくろうは、大阪の「マンゲキ」ことよしもと漫才劇場を主現場とする、結成9年のお笑いコンビ。先輩・きむらバンドが、知人から「オモロイ奴おるで」と1期下の後輩・赤木裕を紹介されたのが、コンビ結成のきっかけだった。

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きむらは初対面の赤木に、「もうすごい一目惚れ」し、アタックしたという。

そんなたくろうは、結成1年にして『M-1グランプリ』3回戦進出。3年には同大会で準決勝進出を果たし、コンビとしては順調のように見えた。しかし早すぎた才能の開花は、「プレッシャーを受けたくない」という赤木の心を苦しめ、やがてコンビの“歯車”も狂わせていった。

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転機が起きたのは、たくろうにとってスランプを象徴するコンビ結成6年の2021年。ネタに納得できないまま迎えた『M-1グランプリ』1回戦で、赤木はネタを飛ばしたうえにタイムオーバーし、その後のインタビューで態度が軽薄だった。

当時の赤木についてきむらは、「なんでヘラヘラしてんねんってちょっと思っちゃって。」と吐露。

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赤木いわく、当時きむらは激怒し、なんと「解散とかも言われました」とのこと。「解散してゼロになったらどうしようもない」「どうやって生きていけば……」と、赤木は不安になったという。しかし赤木は自分の弱さに向き合い、きむらと共に漫才を続け、来る日も来る日もネタを考えていった。

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そうして誕生したのが、ボクシングのリングアナウンサーに挑戦したいきむらに、赤木が無理矢理付き合わされる設定の“リングアナネタ”だ。英語3文字の団体名に続けて選手のプロフィールを紹介する口調で、「WHO世界保健機関!」「PCR(検査)5年連続陽性!」「KSD京都産業大学!」などとボケまくる赤木に、『M-1グランプリ2025』決勝会場は大爆笑だった。

「小細工ができないから、とにかく(赤木の)人間味をこすりつけていく」「僕らはそれでしか勝負できない」というたくろうの思いは、審査員たちに伝わった。フットボールアワーの後藤輝基は、「面白かった」「ただの大喜利を結局やってないというか。赤木の人間性で笑わせているのがすごい」と称賛。

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その結果たくろうは、決勝初出場ながらも861点を獲得して、ファーストラウンドで2位に! ファイナルステージでは、きむらが「赤木の雰囲気が絶対今日(会場に)ハマる自信があった」という“ビバリーヒルズネタ”を披露。審査員9名中8名の票を獲得し、見事初優勝となった!

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なお、たくろうが『M-1グランプリ2025』王者になるまでの秘話は、12月28日に放送されたドキュメンタリー番組『M-1グランプリ2025 アナザーストーリー』(ABCテレビ)で明らかになった。同番組では、第21代王者・たくろう、準優勝・ドンデコルテ・3位エバース   漫才師たちの真摯な姿をカメラが追った。

番組情報

M-1グランプリ2025
12月21日(日)午後3時より生放送 (ABCテレビ・テレビ朝日系全国ネット)

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