お祭りも終わり、いよいよコンクールの演奏メンバーを選ぶオーディションが近づいてきた。
お祭り前の浮足立った雰囲気は一転、吹部の空気は緊張感を増している。

春先の雰囲気とは打って変わって、各パートは自分たちのパートが足を引っ張らないようにと、練習に力が入る。

個人練習では、不安に追い立てられるように、それぞれが次第に譜面とにらめっこしている時間が増えるなか、緑輝（CV：豊田萌絵）は、なぜか練習に身が入らず、

「サファイア川島！　今の気の抜けた演奏は何よ？」

と、あすか（CV：寿美菜子）に注意される始末……。

どうやら、自分が葉月（CV：朝井彩加）の背中を押したのに、葉月が失恋してしまったことに責任を感じ、落ち込んでいるらしい。

そんな緑輝を見兼ねた葉月は「気にしないで」と本心から思っていることを話し、また久美子（CV：黒沢ともよ）も

「葉月ちゃん、元気でいたいんだよ」
「だから、緑ちゃんも私もいつも通りがいいよ」

と伝え、改めて３人はオーディションに向けて集中するのだった。

そんな悲喜こもごもありつつ……初めて出場できるかもしれないコンクールに向けて緊張しているのは、１年生だけではなく———

「３年間やってきたんだもん」
「最後は吹きたい。自分の吹きたいところを思いっきり」

最後のチャンスとなってしまう３年生のトランペット担当、香織（CV：茅原実里）も、同様に気持ちが高ぶっていた。

———そしてオーディションの朝。

朝練をするために早めに登校した久美子は、キレイなユーフォの音色を聴く。

その音の先には、これまであまり練習に身が入っていないように見えていた、２年生の夏紀（CV：藤村鼓乃美）の真剣な姿があった。

———みんな、コンクールに出たいんだ。

そんな当たり前のことを今にして理解すると同時に、先輩たちと競い合わなければいけないという現実を目の当たりにし、初めて“怖い”と感じる久美子。

久美子のその不安な気持ちを察知した麗奈（CV：安済知佳）は

「私もがんばる。だから、がんばって」

と励ますのだった。

そしていよいよ———オーディションが始まる!!

11月29日（日）深夜に放送された『響け！ユーフォニアム』（ABCテレビ）第9話は、とうとう訪れたオーディション回。
泣いても笑っても、この日が運命の分かれ道。
「音楽を楽しむ吹奏楽部」ではなく「全国へ行くこと」を選んだ、北宇治高校吹奏楽部のベストメンバーが決まるのだ！

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