余命3ヵ月の息子に両親の惚気話。その裏には「後悔がないように生きて」という父の願いが…山下幸輝がついに本格登場した『すべ恋』第6話考察&感想
予想していたとおり、やはり“神尾楓珠のパパの若い頃が山下幸輝”だった。いや~イケメンDNAが強すぎるでしょ! 『すべ恋』ことドラマ『すべての恋が終わるとしても』(ABCテレビ・テレビ朝日系全国ネット、毎週日曜よる10時15分~)第6話で山下幸輝にハートを奪われ、たまごサンドが食べたくなったのは、私だけではないはず……!
【TVer】忍び込んだ母校で、泣きながら何度もキス「私達両想いじゃんって思っているのって、私だけ?」 由宇(葵わかな)&真央(神尾楓珠)のラストシーンに涙、涙、涙
大腸がんが肝臓に転移し、余命3ヵ月となった大崎真央(神尾楓珠)に、父親の蒼(飯田基祐)は突然自分の高校時代について話し始めた。それは、蒼が事故で入学後半年間の記憶を失うという、真央が初めて聞く話だった。当時の蒼は今の真央と同じく、「自分の意志ではどうにもならないことがあるっていうのは、怖くてたまらない」状況だったが、「救ってくれる人」がいたおかげで乗り越えられたという。
さかのぼること33年前、孤立する蒼(山下幸輝)を救ったのは、いつも明るいクラスメイト・青葉沙知(大塚萌香)だった。沙知は、読書好きな蒼から本を頻繁に借り、返却するたびに、イラストを描いた栞を挟んだ。描かれたたまごサンド、花火、観覧車、水族館、お揃いのブレスレットは、いつか2人でやりたいことや行きたい場所などだ。
私が特にキュンとしたのは、蒼から沙知を誘った公園デート。2人は、交流が始まったきっかけの大崎家特製たまごサンドを食べ、バドミントンやスケッチをし、露店でアクセサリーを見て、夜景スポットに行って……。ベタすぎるデートプランにも、当日のスケジュール表を真剣にチェックする蒼にも、ニヤニヤが止まらない。
沙知にとって蒼は、「理想の恋人」。しかし彼女は、蒼の告白を断った……って、あんなにいい雰囲気で、手まで繋いでいたのになんで!? 「蒼と沙知は両想いじゃんって思っているのって、私だけ?」とテレビにツッコまずにいられなかった。「好きなのは“大崎くん”じゃなかった。“蒼”のことが好きだったよ」というセリフが意味深長すぎる……。
結局、沙知のセリフの真意は11月16日放送の第6話で明かされなかったので、自分なりに考察してみたいと思う。おそらく蒼は、記憶喪失になる前に沙知と恋人同士だったのではないだろうか。沙知がたびたび見せた曇った表情から、私はそう考えた。
第6話で最初に沙知の表情が曇ったのは、蒼から「俺たちって前に友達だった?」とたずねられた際だ。沙知の「友達じゃないよ」という返答には、「恋人だった」という意味が隠されていたんじゃないだろうか。
蒼がデート中に見つけた青色のブレスレットに、沙知が複雑そうな表情をしたのは、記憶を失う前の彼にプレゼントされたからでは? あのブレスレットは、教室で沙知がつけていたものと非常に似ているし。もしかしたら2人は、たまごサンドも過去に食べていたのかも。こうして考えてみるとあの意味深長なセリフには、“今の大崎蒼”と記憶喪失前の彼との思い出との間で揺れる、沙知の複雑な心境が表れているように感じる。
そんな蒼の後悔が残る恋は、切なくも終わりを迎え……なかった。彼が、33年前を浮かない表情で振り返って真央に見せたのは、大崎家の写真。実は蒼は、諦めずに沙知に再度告白し、のちに彼女と結婚。沙知は真央の母親(西田尚美)だったのだ。ニヤリとする蒼へ、「俺ずっと両親の惚気話を聞かされていたの?」とツッコんだ真央に、私と同じく笑った視聴者は多いだろう。
この展開に対してX上は、「親の惚気話だったのって思っていたら真央が言ってくれたwwww」「クリームソーダしっかり溶けているぐらい惚気話を聞かされていた模様」「すごい伏線回収だな」「蒼と沙知の恋は続いていてよかった」といった声でいっぱいだった。
こうして振り返ってみると、真央は蒼によく似ている。意外と子どもっぽいところ、没頭できるものがあること、好きな相手に一途なところなどなど。両親は栞を通して、真央は羽沢由宇(葵わかな)と付き合っていた頃に手帳を通して、一緒にやりたいことを溜めていったし、2組とも高校時代に教室で“2人きりの世界”ができているし。恋って、世代を超えて繋がっていくんだと私は感じた。
「俺はね、何事も結果に後悔はつきものだと思うんだ。だからせめて、過程にだけは後悔がないように生きてほしい。由宇ちゃんにも、真央にも、そうやって生きていってほしいんだ」という蒼の想いは、真央に届いた。真央に残された時間は残り少ない。それでも大切な人達と幸せに生きようとする彼を、私は最後まで見守りたい。
【TVer】「今度こそ理想の恋人になってみせるから。今の俺のこと、知ってほしい」 運命を変えた、蒼(山下幸輝)の再告白シーンをおかわり




















