林修「本当に未来を変えてしまうような可能性!」 U-18が驚愕の研究結果を…! 硫化水素中毒の事故をなくす!?流れ星の謎に迫る!?農薬による健康不安の解消!?
未来・世界を変える“探究(QUEST)”に取り組むU-18たちが、その探究の中で見つけた課題に対して、自ら“問い(QUESTION)”を立てて考え、 “9”分間のプレゼンテーションにまとめて発表する大会『Q-1』。

第4回となる2025年大会・決勝の舞台は、大阪・関西万博EXPOホール。エントリー数は過去最高となる39都道府県+アメリカから293チームにのぼり、探究意識へのさらなる高まりを感じさせる大会となった。また、決勝会場は、日本・世界各地を中継で結んだマルチアングルジャッジメントを実施、U-18たちの白熱したプレゼンと質疑応答の様子は世界同時配信された。

1次選考(書類審査)・2次選考(動画審査)を経た16チームに特別出場枠の1チームを加えた17チームによるセミファイナルを突破し、決勝進出を決めた3チームが、大観衆を前に“未来を変える9分間のプレゼン”を披露する。

2025年大会決勝の審査方法は、まず9分間のプレゼンが終了した時点で審査員5名が採点、その後に各チームが臨んだ研究分野のスペシャリストによる質疑応答を終えたうえで、最終点数を決定する二段階で審査を行う。主体性、着眼点、論理性、アウトリーチ力という4つの審査ポイントに加えて、専門的かつ鋭い質疑応答によって理解度もしっかりと審査。プレゼンと質疑応答のトータルで採点し、最優秀イノベーターを選出する。

第1回からMCを担当する林修は、「Q-1決勝大会の会場は、なんと大阪・万博のEXPOホールからお送りします! U-18のみなさんが本当に真剣に探究し、驚くような研究をしています。レベルの高い研究発表を審査するのは日本の各界を代表する方々、そしてスペシャリストのみなさん。今回から、白熱の質疑応答の様子も点数に加味して採点するというのも楽しみですね」と、期待感を語りつつ決勝大会がスタート。

鹿児島県立国分高等学校サイエンス部による研究は「硫化水素濃度の簡易測定法の開発~全国の中学校の硫化水素による実験事故を未然に防ぐ~」。

日本各地の中学校での実験授業で後を絶たない硫化水素による実験事故に着目し、未然に事故を防ぐ解決策を研究。硫化水素測定器が高価であるという課題点から、安価かつ正確に、しかも誰でも扱える測定器の開発に向けた実証実験、さらには地元の霧島温泉郷での硫化水素測定なども行い、測定の正確性も深めた。

「日本中で起きている硫化水素の事故を無くしたい!」という思いのこもった研究への質疑応答には、理科教育の根幹の担い手として教科書づくりなどにもかかわる東洋大学教授・後藤顕一氏がスペシャリストとして登場。「いやあ、おもしろい。画期的で革命的な取り組みで、未来につながる研究だと感じました」と感嘆。林が「審査員のみなさんの質問は、攻撃力が高すぎますね…」というほど鋭い指摘にも、チームメンバーが精一杯答える姿が印象的だった。

次に登場したのは東京都立立川高等学校 天文気象部。テーマは「流れ星の謎に迫れ! ~自作の観測システムで夜空を見張る~」で、“流星はどこからやってくる?”という素朴な疑問から探究をスタートした。

流星観測をするために、防犯カメラを用い、これまでにない独自の観測装置を試作し、試行錯誤を重ねる中で、電波観測による流星の自動検知プログラムを開発。独自に流星群の軌道分析などを行う中で、流星の軌跡を自動観測する実験を行った。

審査員スチュアート・ミラー氏は「ハイテックなシステムを駆使していて素晴らしいですし、全世界に広めていただきたい探究だと感じました」と驚きとともに感想を。
この宇宙へのロマンを感じさせる研究への質疑応答には、日本の天文学の第一人者でもある国立天文台の上席教授 渡部潤一氏が登場。「気象観測条件まで統合したシステムを作り、観測の自動化、リモート操作までできる…とても高校生の研究とは思えないですね」と手放しで評価するほどだった。

3組目の登場となったのは青森県立名久井農業高等学校の栽培環境班。着目した探究テーマは農薬だ。「泡の魔法~環境共生を支える除草剤の泡散布システムの開発~」と題して、農薬による健康不安の解消、そして農薬散布の仕組みを再検討することで、環境保全型技術の開発を目指した。

まずは、農薬の主原料である合成界面活性剤に代わる安全な天然素材を用いた農薬の実効実験を展開し、農薬散布時の作業時間や農薬使用量を削減するための泡散布によるシステムを開発した。

この研究について、質疑応答のスペシャリストとして登場したのは、世界的評価を受ける生命科学者で大阪大学の栄誉教授・永井健治氏。「一言でいうと、目からウロコです。農業における、農薬散布や健康という課題を解決しようとして探究を深める中で、発展をしていくと、地球レベルの課題解決ができる、そう感じています」と、まさに未来を変える研究になる可能性を示唆していた。

また、質疑応答で「泡で散布する発想はどこから?」などの質問には、笑顔で笑いを交えた質疑応答に。笑顔とともに感嘆しながら耳を傾ける姿も見られ、審査員・野口氏は「本当に、未来を変えてくれるかもしれない希望をすごく感じました」と興奮気味に話していた。

白熱した研究発表と審査員も熱が入った質疑応答を終えた3チームから、最優秀イノベーターに輝いたのは青森県立名久井農業高等学校に決定。

僅差の結果に、審査員の山極氏は「すべての探究に私たちも驚くような気づきがあって、探究を深めて、しっかりと時間をかけた実践があって、素晴らしかったと思います」と3チームを讃えつつ、泡散布の原点がシャボン玉だったという気づきの話に「着眼点って本当に面白いですよね。そうした気づきを探究したことで世界を変える可能性があるということですから」と話し、U-18の探究に大きな期待をかけていた。

今回の『Q-1』を振り返った林は、「ここにいる若い皆さんは、心から興味を持った着眼点で探究を深め、新しい技術、テクノロジーを取り入れて、しかも堂々と研究発表をされているのを見て、本当に未来を変えてしまうような可能性を感じました。若いみなさんが、こうして頑張って楽しんで探究している姿を、ぜひ多くのみなさんに見ていただきたいですね」と感激交じりに語った。

なおこの様子は、9月28日(日)午後1時55分からABCテレビ・テレビ朝日系全国ネットにて放送します。
■番組情報
「Q-1 ~U-18が未来を変える★研究発表SHOW~(仮)」は、ABCテレビ・テレビ朝日系列にて9月28日(日)午後1時55分~3時20分放送。TVer・ABEMAで見逃し配信予定。上記に加え、その他プラットフォームでの配信を検討中。
■出演者
MC 林修
アシスタント 大仁田美咲(ABCテレビアナウンサー)
リポーター 須貝駿貴(QuizKnock)、岩本計介(ABCテレビアナウンサー)
ゲスト ギャル曽根、チャンカワイ、トラウデン直美
ファイナリスト 出場校生徒(3チーム) ※出番順
鹿児島県立国分高等学校
東京都立立川高等学校
青森県立名久井農業高等学校
審査員 伊沢拓司(QuizKnock) 、スチュアート・ミラー、
中島さち子、野口聡一、山極壽一 ※順不同・五十音順
■2025年度後援
経済産業省 文部科学省
国際博覧会推進本部
大阪府教育委員会 兵庫県教育委員会 京都府教育委員会 奈良県教育委員会 和歌山県教育委員会 滋賀県教育委員会
大阪大学
■過去番組受賞歴
・第60回 ギャラクシー賞 奨励賞(2022年作品)
・2023年 日本民間放送連盟賞 テレビ教養部門 優秀賞(2022年作品)
・2024年度 科学放送高柳賞 最優秀賞(2023年作品)
■公式HP