“北のクマさん”熊谷投手VS“浜松のシン怪物”廣﨑投手 激戦の“二刀流対決”で北海が浜松開誠館に勝利
出場選手最多の地方大会5本塁打&最速146キロの北海・熊谷投手と、3安打1打点&無失点リリーフの浜松開誠館・廣﨑投手……。二刀流対決に沸く高校野球のドキュメンタリー番組『熱闘甲子園』を無料配信中
「夏の甲子園」こと第105回全国高等学校野球選手権記念大会9日目となる8月14日。第3試合は、北海道の北海高等学校(以下「北海」)が静岡の浜松開誠館高等学校(以下「浜松開誠館」)に3対2でサヨナラ勝ちした。「北のクマさん」こと北海の熊谷投手と「浜松のシン怪物」こと浜松開誠館の廣﨑投手の、一歩も譲らない“二刀流対決”が甲子園を熱くさせた。
甲子園への出場回数全国最多40回の北海と、春夏通じて初出場の浜松開誠館には、それぞれ“二刀流選手”がいる。
北海の投手は3年生の熊谷選手。「クマさん」の愛称をもつ彼は、地方大会5本塁打という出場選手最多記録を持ち、最速146キロの球を放つ。「三振をもちろん取りたいんですけど、絶対打ってやろうとも思っています」とやる気満々だ。
対する浜松開誠館の投手は3年生の廣﨑選手。打席に立てば3安打1打点、マウンドに立てば無失点に抑える。「バッティングでもピッチングでも目立って、自分が怪物になってこの甲子園を沸かせたい」と、こちらも燃えている。
そんな2人の二刀流選手が夏の聖地で対峙した。初めての直接対決は、両チーム無得点のまま迎えた3回裏ノーアウト1塁の場面だ。先発投手の廣﨑選手は、見事な変化球でバッターの熊谷選手を空振り三振でねじ伏せた。その後、6回裏に北海と同点になりそうなピンチに陥るも、「怪物参上」といわんばかりのピッチングで得点を許さなかった。
二刀流選手の直接対決が再び実現したのは、1対1の同点で迎えた8回表。熊谷選手の速球を、廣﨑選手は見事とらえて出塁した。廣﨑選手の投打の活躍で勢いに乗った浜松開誠館は、2対1で再び北海にリードするが、8回裏でまたもや同点となった。
「さすが二刀流」と思える熊谷選手の力は終盤で発揮された。9回表で2者連続三振に仕留めた彼は、その回の裏で浜松開誠館3年生の2番手投手・近藤選手からヒットを奪い、次打者の送りバントで2塁へ進むことに。
3年生の関選手がレフトの頭上を越える会心の一撃を放ち、これによって熊谷選手がサヨナラのホームインを決め、北海は浜松開誠館に3対2で勝利した。
二刀流を遺憾なく発揮した熊谷選手と、敗れても“怪物”の片鱗は見せつけた廣﨑選手。2人の対決が紹介された高校野球のドキュメンタリー番組『熱闘甲子園』8月14日放送回は、動画配信サービスTVerで無料配信中だ。同放送回で公開された、佐賀県立鳥栖工業高等学校(佐賀)と日本大学第三高等学校(西東京)、和歌山市立和歌山高等学校(和歌山)と神村学園(鹿児島)の試合にもグッとくる。