漫才作家・本多正識先生が語る面白いネタづくりの極意とは?『本多正識のちょっと聞いたぁ?』

NSC講師で漫才作家の本多正識先生が昨今のお笑い事情について、知りうる限りの情報と経験で考察していく特別番組『本多正識のちょっと聞いたぁ?』。

今回はABCお笑いグランプリの結果と面白いネタの作り方、最近の若手お笑い事情についてたっぷり語っていただいた。

©️ABCラジオ

【ABCお笑いグランプリ、今年の出来は?】

先月(2025年6月)に行われたABCお笑いグランプリ。昨年は令和ロマンが2冠を達成し、注目度もますます高くなっている本大会。今年は結成10年目のラストイヤーでエバースが優勝。本多先生は、今大会について「今年は食い足りない(物足りない)」との評価。その真意は?

本多:今年は全体的に小粒になってしまっていた。どのネタもまだまだおもろなるやん、っていうところがいっぱいあったという印象かな。

上ノ薗:昨年、割と盛り上がっていたのに今年はエバース優勝したなーくらいで。(ABCお笑いグランプリが)全国区になってしまっていて。全国区の大会と考えたら、10年未満のM1みたいな、そう思うとちょっと頼りないというか。

本多:もっといけるやん、てみてて一番思ったな。だから今年はどのネタも笑わずに見ていましたね。

(中略)

上ノ薗:今回気になったコンビっています?

本多:優勝したエバース。よくできていたと思いました。やっぱり王道っていうのかな、どんなテーマでも彼らのネタにできるやんって。エバースの型があるから王道は強いよなって思って。で、あれよりも面白くしようと思ったらいくらでもできると思うし。エバースは順調に伸びているが、もっと笑いをとれる、もっともっと貪欲になってほしい。

どのネタも、もっと詰められると語る本多先生。その結果を踏まえて、話は面白いネタの作り方に。

【今、若手のお笑い芸人に伝えたい面白いネタ作りとは?】

上ノ薗:今、若い子たちは新しいネタやまだ世の中に出てない発明的なネタを探すので必死になっていると思いますけどそんなのあります?

本多:はっきり言ってない。切り口は違うけど、それが新しいネタかというのはない。ただその切り口をよく見つけたな、というのはある。

(中略)

上ノ薗:新しいネタというものはなくても古いネタの中に、知らんだけで埋もれているネタはいっぱいあるから再利用したらいいですよね。

本多:しないともったいない。再利用するとしたら、そのままはできないから、今のワードをいればいい。で、それを利用しながら君らのコンビのコンビニやファミレスのネタを作りと言う。そしたら、芸人の数だけコンビニ・ファミレスのネタができる。最初から最後までまったく一緒のネタができるなんてありえないから。

まさに温故知新、先達のネタのなかにこそ学ぶべきものがあるとおっしゃる本多先生。

そして話は、学生芸人の話と生でネタを観ることについてへ。

芸人を目指している人や、何か創作をする人にも刺さる本多先生のネタ作りについての全編は、ぜひradikoで!

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