ついに迎えた「あの日」。これを機に、“予言”から「科学」と「備え」で正しい“恐れ”を!!

SNSを中心に拡散されている予言に対し、地震の専門家が「予言」と「科学」を切り分け、わかりやすく解説する。

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東日本大震災を予言したと話題になった書籍『私が見た未来』(1999年刊、朝日ソノラマ)から端を発する「7月5日の大災難」。気象庁は「デマ」であると、公式に否定した。

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一方、鹿児島トカラ列島近海では、先月21日以降地震が多発。 1995年以降で過去最多を記録し、7月3日には悪石島で震度6弱を観測している。その3時間前には、鹿児島県・下岳の噴火が発生していたことから、「トカラの法則」という俗説がまたもやSNS上に流布。この内容に関しても、気象庁は科学的ではないと否定している。

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京都大学名誉教授の鎌田氏によると、「トカラ列島は、4年前から群発地震が起きている場所だが、今回の震源は今までになかった現象ではある」と言いつつも、群発地震は頻繁に発生するため、他で発生する地震と偶然重なる。数年前から発生している地震であるため、法則ではなく「どこでもありうる。だから関係ない。というのが科学的根拠」と解説。

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「2025年7月5日の予言」や「トカラの法則」については、「これは“文化”です。文化として大切にして、楽しんでほしい」というのが専門家のスタンスだ。“科学”には事実や理屈が必要。それらがない場合、科学者として「科学的根拠がない」と伝えておきたいと言う。

東大社会心理学科出身の政治ジャーナリスト・青山氏によると、「人間の“正義感”が結びつくと、情報は広まりやすい」として、自分の考えに合う都合の良い情報だけを集めて考えを確立してしまう「認証バイアス」がかかってしまうのではないか、とのこと。

そして鎌田氏は「今回のトカラ列島の群発地震は、通常の火山性地震とは違う性質のもの。周辺の火山との因果関係はなく、深部のマグマが動いている可能性があるため、まだまだ続く」と予測する。

鎌田氏によると、「5年後には警戒時期に突入すると推測される南海トラフ地震は、宮崎から静岡にかけて約800Kmが震源域と極めて広域。震源地はバラバラで、それが一挙に起こるため、トカラ列島群発地震の100万倍のエネルギーが発生する」という。

近年発生した地震の科学的情報を「学び」、文化として流れる情報に喚起され「備える」ことは重要。

南海トラフ地震は他人事ではない。
そのためには、今、備えが必要なのだ。

こうした「災害への備え」が詳しく紹介された情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』(ABCテレビ)7月5日放送回は、TVerにて配信中。

番組情報

教えて!ニュースライブ 正義のミカタ
毎週(土)あさ9:30

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