学生生活の“集大成”に意気込む大学生に、知る人ぞ知る“万博マニア”も参加!大阪・関西万博を支えるボランティアに密着!

夢洲で開催中の大阪・関西万博には、来場者をおもてなしする3万人のボランティアスタッフがいます。万博に情熱を注ぐ2人のボランティアに密着しました。

万博開幕まであと2か月となった今年2月、ボランティアに参加する若者たちが集まり、開幕までに準備しておくことなどを話し合う会議が行われました。進行役を務めるのは、大阪公立大学4年生の堤朋子さん(21)。自身もボランティアスタッフのひとりです。

堤さんは東京出身。「大阪・関西万博に関われるかな」という気持ちもあって、大阪の大学に進学したとか。これまでに数十のボランティア活動を経験した堤さんにとって、4年生で参加する万博のボランティアは学生生活の集大成。気合いは十分です。

一方、大阪市内で行われた講習会に“講師”として登場し、万博の魅力を紹介していたもうひとりのボランティアスタッフは、「万博博士」こと二神敦さん(52)。過去44年間でなんと167の博覧会を訪問した、知る人ぞ知る万博マニアです。

持参したスーツケースには、大量の万博グッズがギッシリ。海外の万博で手に入れたさまざまなバッジや、2005年の「愛・地球博」で会場近くに飾られていたバナーなど抽選でゲットした“お宝”も!これまでに万博に使ったお金は数百万円と“万博愛”が止まりません。


普段は大阪市内の会社に勤め、仕事終わりや休日のほとんどを万博マニアとしての活動に捧げている二神さん。これまでは“一番乗り入場”を争ってきた万博の初日でしたが、今回は地元・関西を盛り上げるため、ボランティアとして迎えることに決めたといいます。

こちらも開幕に向けて気合い十分。来場者からの質問に何も見ずに答えられるよう、万博に関するさまざまなことを「暗記」するなど着々と準備を進めているそう。そして、初めて来場者を迎える立場となる初日には「一番乗りの方にご挨拶したい」と意気込みます。

【動画】5万6000人の応募の中から抽選で選ばれた3万人のボランティアスタッフ。特に10〜20代の若者からの関心が高かったそうです。

4月13日、ついに開幕当日がやって来ました。開場の1時間半前、すでに多くの人が行列を作る開場にやって来た二神さんは「すごくうれしいです」と興奮気味。ユニフォームに着替えて午前9時、いよいよ大阪・関西万博が開幕しました。
「おはようございます。ようこそ!」と二神さんが最初に声をかけたのは、西ゲート一番乗りの男性。実はこの方、二神さんもよく知っているお友だちだとか。その後も、万博を通して親しくなった二神さんのお友だちが続々と来場。さすが万博マニアです。

来場者の歓迎や目的地への案内などボランティアの仕事をテキパキとこなす二神さん。ほかのボランティアスタッフも、来場者に聞かれてわからないことを二神さんにたずねるなど、大いに頼りにしているよう。満面の笑顔ときめ細やかな対応は、早くもスタッフたちのお手本となっていました。

そして午後、雨と風が強くなった会場では、大学生の堤さんもボランティア活動をスタートさせていました。「お客さんにどう声がけしていこうかなと…」と初めての万博会場にちょっぴり緊張している様子。

さっそく声をかけてきた女性は、スマホが電波につながらず、デジタルチケットが発行できないと困っていました。さらに、案内中も容赦なく打ち付ける大粒の雨で、紙のマップはびしょ濡れに。それでも堤さんは「テンション上げていこう」と笑顔を絶やさず、来場者を迎え入れます。

悪天候の中、何とか初日を終えた堤さんの自己採点は「80点」。ついつい仕事をこなすばかりになってしまい、「もっと何かできたかな」と反省が残ったそう。ボランティアとして試行錯誤しながら臨む初めての万博。期間は半年。まだ始まったばかりです。

万博ボランティアスタッフへの密着取材は、4月21日(月)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)で紹介しました。

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