大阪・河内長野の13体の仏様に隠された【裏の意味】とは? 360年前の“大災難”で隠さざるを得なかった12使徒の秘密
大阪府河内長野市には、13体もの仏様がぎゅっと彫られた石造「流谷十三仏像」がある。なぜ「十三仏」なのか?どういう意味があるのか? そこには、江戸時代に多くの人々を苦しめた“大災難”が関係しており、“仏”とは無縁と思われた驚きの秘密が隠されていた。タレントの河合郁人とABCテレビの古川昌希アナウンサーが、石造の謎に挑んだところ、浮かび上がったのはまさかの“12人の使徒”の存在で……。
【動画】「ヒント泥棒!」 河合郁人&古川昌希アナ、歴史探訪プランナーからの特大ヒントを見事にスルー
十三仏像がある集落の地名「流谷」に注目した古川アナは、水害との関係を推理し、「洪水で亡くなられた13人の慰霊碑」ではと直感。その予想通り、流谷集落は幾度となく洪水や土砂崩れといった災害に遭っていたことがわかった。
歴史探訪プランナーの森なおみさんに話を聞くと、不動明王や阿弥陀如来が彫られた十三仏像は、市の指定文化財に登録されているもので、“亡くなった方を三十三回忌まで守り導いてくれるありがたい仏様”であることが判明した。
しかし、「十三仏」にはもうひとつ全く別の意味が隠されているそう。森さんによれば、「360年前ほど前にその集落の人々が苦しめられた、ある災難のことも表している」のだという。河合と古川アナは、大ヒントとして与えられた、河内長野駅の近くにある黄金橋を渡って、その左にある“不自然な階段の先”へと向かった。
その先で河合と古川アナは、崖下に2体の仏様を発見。調査を進めると、その周辺は「石川」と「天見川」が合流し、氾濫しやすいエリアでもあることがわかった。水害という共通点から、2体の仏様と「十三仏」の繋がりを見出した2人は、「十三仏は水害から集落を守るために作られた」と結論づけた。
河合と古川アナは、「もう『安直』とは言わせない!」と意気込んで森さんとの答え合わせに臨んだが、自信満々の推理の結果は…0点! 実は崖下の奥にあった2体の仏様のうち、頭のない像こそが、解明のカギだった。
実は、たまたま頭部がないだけだと思われた仏像の正体は、当時迫害を受けた“隠れキリシタン”が、マリア像だと悟られないよう意図的に首を落としたといわれる、“首なしマリア像”だったのだ。
安土桃山時代、河内長野には約6000~7000人ものキリスト教信者が住んでいた。江戸時代に禁教令が発布されると、多くの信者は隠れキリシタンとなり、人目を避けて山中にマリア像を隠し、祈りを捧げた。
実は流谷集落の「十三仏」は、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』で描かれていることでも知られる“12人の使徒とイエス・キリスト”を表したものと言われており、キリスト教徒の13人を仏教の「十三仏」にカモフラージュしたものだそう。集落には裏面を型取りしたものが残されており、「テウロ、シタニ」といった洗礼名が刻まれていた。「十三仏」は、隠れキリシタンによって作られたと考えられている。
河合と古川アナの安定の外しっぷりに、スタジオ一同が満足げだった情報番組『newsおかえり』(ABCテレビ)の人気コーナー「古川×河合のなんでやねん!?」3月4日放送回。『newsおかえり』は、毎週月曜~金曜午後3時40分よりABCテレビで放送中だ。
