第五十五回記念明治神宮野球大会が20日に開幕。
新チームになって最初の全国大会となる高校の部は各地区優勝校10校が出場。
4年生にとって学生野球最後の大会となる大学の部は代表決定戦・秋季リーグ戦を勝ち抜いてきた11校が出場する。スカイＡでは全試合を生中継‼

第2日
第3試合(1回戦)

名城大学(北陸・東海三連盟)vs環太平洋大学(中国・四国三連盟)

名城大学は、北陸・東海代表決定戦で2試合とも接戦を制し2年ぶりの出場を掴んだ。2試合連続で安打を放った1番・多和田尚旗(4年)は今秋リーグ戦で通算100安打を達成したヒットメーカー。県岐阜商高の同期で青山学院大学の佐々木泰(広島ドラフト1位)に負けない素質を神宮で発揮したい。2番・朝山慶(4年)も代表決定戦2試合連続安打。こちらは早稲田大学の吉納翼(楽天ドラフト5位)と東邦高の同期で3、４番コンビを組んだこともある。勝てば2回戦で早稲田大学と対戦するだけに、大学最後の大会で高校同期対決をするためにも負けられない。投手陣は1年生右腕・天野京介がリリーフエースとして躍動。プロ志望届を出しながら指名がなかった右腕・岩井天斗(4年)らでつなぎ、天野に良い形でリレーしたい。

環太平洋大学は昨年の神宮大会でも好投した左腕・徳山一翔(４年)がドラフトで楽天から2位指名を受けた。今年は春こそ不調で登板機会がなかったが、秋のリーグ戦で復帰。中国・四国代表決定戦では初戦の近畿大学工学部戦で先発し、7回を3失点でまとめ勝利投手になった。攻撃では2番で主将の猿渡颯(４年)が代表決定戦2試合で8打数7安打6打点と大当たり。名城大学の投手陣が猿渡にどう対するか見ものだ。

第4試合(2回戦)
札幌大学(北海道二連盟)vs天理大学(関西五連盟第一代表)

38年ぶりの出場となる札幌大学は左腕・長谷隼兵(４年)が大黒柱。「2階から落ちる」というカーブを武器に、秋のリーグ戦で5勝。北海道代表決定戦初戦では函館大学を5安打完封した。次期エースの右腕・宮田文仁(3年)も代表決定戦の2戦目で1失点完投と安定感がある。女房役の捕手・麻原草太(1年)はクラーク記念国際高時代に2年連続で神宮大会を経験している。開会式で選手宣誓を務めた佐野翔騎郎主将(4年)は「ここまで支えてきてくれた人に1勝を届けたい」と勝利を誓う。

2年連続で関西五連盟第一代表を掴んだ天理大学は今春の大学選手権でベスト4に進出した。4番・石飛智洋(４年)は春秋連続でリーグ戦首位打者に輝き、大学選手権でも大会タイ記録となる7打席連続安打を放つなど大活躍。5回コールドが1試合あったため規定打席数にわずか1打席届かなかったが、打率.571は首位打者の選手より上の成績だった。秋の日本一を目指し、「なにがなんでも勝ちます」と意気込む。投手陣は長野健大(4年)、的場吏玖(2年)の両右腕がゲームを作り、右サイドの長尾渉佑(3年)へとつなぐ。

（スポーツライター・松倉雄太）