美しい自然に囲まれた地で、日本伝統の醤油づくりを守る職人に密着 1年以上かけて熟成させる、希少な天然醸造とは?
おおよその家庭に常備されている醤油。どれも同じに見えますが、その味わいは作り方でまったく異なります。日本伝統の醸造法で、1年以上もの歳月をかけて旨味を凝縮させる、そんな味と技を守る職人がいます。明治43年創業『大徳醤油』の4代目、浄慶拓志さんです。
醤油蔵があるのは、雄大で美しい自然に囲まれた兵庫県養父市。今では希少な、日本古来の天然醸造で作られるその醤油は、優しくてフルーティー、なおかつ健康に良いと評判です。
大徳醤油の要となるのは、厳選された国産小麦と大豆。
作り方はまず、小麦を煎り、蒸した大豆と合わせ、そこに麹菌を加え、砕かれたあと、室(むろ)へ。ここで温度と湿度を管理しながら三日三晩、醤油の元となる麹を作ります。麹に食塩水を混ぜて、もろみ蔵で仕込みます。蔵に住みつく微生物と対話するかのようにゆっくりとかきまぜますが、これがなかなかの力仕事。ここから1年以上かけて熟成させていきます。
そして、樽に仕込んだ醤油の「もろみ」が完成します。もろみを絞る圧搾も、代々受け継ぐ特殊な道具を使うのです。
これだけ手間暇かけ、生産が追いつかない程の人気となった素晴らしい醤油ですが、なかなか売れない時代もありました。それを打破するべく、今から18年前、会社の危機に瀕した浄慶さんが業績を伸ばすために取った行動とは…?
4代目として大徳醤油を切り盛りする浄慶さんは今、醤油業界が抱えるある問題に着目していました。それは、醤油を絞る際に出る「醤油カス」。栄養があるのに廃棄されている現状をなんとかできないか。浄慶さんはある人気料理店を訪ねました。 はたして、廃棄を防ぐ方法は見つかったのでしょうか?2月3日 土曜 午前11時からの『LIFE~夢のカタチ~』でご紹介します。(ABCテレビ/関西地域で放送、TVer見逃し配信あり)
大徳醤油(兵庫県養父市)
国産の大豆と小麦を原料に日本伝統の醸造法にこだわった醤油