最愛の妻が48歳で急逝…思い出の『ポツンと一軒家』で暮らす71歳男性の生き甲斐とは
秋田県北部の山奥にポツンと佇む大きな一軒家。そこは元々とある夫婦が切り盛りする民宿だったが、妻が48歳という若さで急逝したために廃業し、現在は71歳の夫が1人で暮らしている。思い出の家を大切にしながら「新たな生き甲斐」に燃える男性を応援したくなる。
実家は故郷の集落ごとダムの底に沈み、残っていた所有地もスキー場が建設されるために手放した71歳男性。ほとんどの住⺠は近隣の集落へ移住したが、彼だけは故郷近くの山奥に住んでいる。その理由は、豊かな自然と四季折々の食材があるから。「だって最高だもん」と男性は常に笑顔だ。ちなみに、実は大工である彼が1人で建てたのが、3階建ての大きな“ポツンと一軒家”である。かつてここは、ダムやスキー場の工事関係者が泊まる⺠宿だった。
71歳男性と一緒に民宿を経営していたのは、知人の紹介で結婚した彼の妻だ。妻は、男性が周囲から「お前にはもったいない」と言われるほど素敵な女性だったのだとか。やがて娘が誕生し、夫婦は忙しくも充実した日々を過ごしたが、ある時悲劇に襲われた。最愛の妻が子宮がんのために、48歳という若さで突然この世を去ったのだ。71歳男性いわく、病気に気づいた時にはすでにステージ4まで進行しており、妻はその後1年足らずで他界したという。そのため、夫婦で切り盛りしていた民宿は廃業を余儀なくされた。
生前に食堂で調理を担当していた妻について、「(宿泊客から)結構好評だった」「カレーライスなんかすごくおいしかった」「苦労させたと思っている」と振り返った71歳男性。彼は、「娘には『良い母ちゃんだったね』と言っている」そうで、亡き妻に対して「感謝している」と明かした。
民宿を廃業した2年後に東日本大震災が発生し、71歳男性は大工の経験を生かして被災地で復興支援に従事したという。3年前に秋田に帰郷した彼は、老朽化した思い出のポツンと一軒家を自力で少しずつ修復している最中だ。そんな彼が今情熱を注いでいるのは、1年前から始めた「まいたけ栽培」。新たに見つけた生き甲斐を「まだ20年は頑張るつもり」と明るく宣言した。
深い郷土愛と亡き妻への感謝の気持ちを持ち、新たな生き甲斐に燃える71歳男性は、11月12日に放送されたバラエティ番組『ポツンと一軒家』で紹介された。動画配信サービスTVerでは、同放送回を無料配信中だ。
最愛の妻が48歳で急逝して民宿を廃業した71歳男性。それでも明るい彼に所ジョージ「奥さんのこと好きだったんだろうね」林修「亡くされて14年、どんな思いをして1人で暮らされてきたか考えるとちょっと切ない」 バラエティ番組『ポツンと一軒家』を無料配信中