累計発行部数150万部を突破した人気コミックスを実写ドラマ化した『こういうのがいい』が、10月29日（日）よりABCテレビにて放送スタートしました。「したい時に、したい事を、したい人とする」という、新しい男女のトモダチ像“フリフレ（フリーダムフレンド）”を描いた、ゆるくて気楽でエッチな日常系ドラマです。

主人公の在宅ワーカーのエンジニア・村田元気を演じるのは、地上波連続ドラマ初主演となる西山潤。村田と出会い、束縛のない自由な“フリフレ”となる、性に奔放な江口友香を元SUPER☆GiRLSメンバーで女優の田中美麗が演じています。

新しい関係性を見出し、ありのままでいられる居心地のよさを見つけた2人だが、そこに個性豊かなキャラクターたちが登場して“フリフレ”関係に影響を与えていく、というのも本作の見どころ！　そこで、今回はバリキャリな村田の上司・今下伊好を演じる岸明日香にインタビュー。仕事のできる村田を評価しつつ、異性としても意識している今下部長をどのように演じたのか。また本作のキーワードである“フリフレ”や恋愛観について、ありのままに話していただきました。

ーー 原作を読まれた最初の印象はいかがでしたか？

すごい大胆な作品やなと、衝撃が走りました。最初は「こんなことあるんかな？」と思ったんですけど、読み進んでいくうちに、「こういうのもいいかも」と思えるところが出てきて、すごく面白かったです。

ーーどういうところで「こういうのもいいかも」と共感できましたか？

村田も友香もすごく自由なところですね。私はどちらかというと相手の趣味に合わせがちなので、お互い自分の時間を有意義に過ごす方がいい関係が築けるのかなと、新しい発見でした。部屋でふたりとも素を出している空気感も素敵だなって。

ーー気を使ったり、相手の顔色や自分の見え方を気にしていない感じがいいですよね。

そうそう！「お腹鳴ったな」「ラーメンでも行く？」「いいね！」みたいな感じが理想なんですよね。一緒にいるけど自由でいられる関係がめちゃくちゃいいなと思いました。

ーー 演じた今下部長は、岸さんから見てどういったキャラクターでしたか？

バリキャリで仕事もできて後輩思いで……すごく素敵な女性だなと。なのに恋愛となると全然うまくいかない、そういう二面性もまた魅力的ですよね！　私は男女問わず、完璧な人よりもちょっと抜けてたり不器用な人が好きなので、今下部長の人間らしいところが好きです。

ーー 仕事はビシっと進めていくのに、気になる後輩の村田に対しては攻めきれない、そのギャップが愛らしいですよね。演じてみて自身と重なる部分もありましたか？

私も普段は「器用でなんでもできそう」と言われることが多いんですけど、恋愛となるとすごく不器用なんですよね（笑）。だからすごく共感できて、「わかるよ、伊好ちゃん！」と思いながら演じました。私も好きになった途端に、気持ちを素直に伝えられなかったり、思ってることと全然違うこと言っちゃうことあります……。

ーー そうなんですね！ それは意外でした。

どちらかというと誰とでもフランクに接することができるんですけど、好きになった途端に「あれ、私、なんもおもろいこと言えなくなってるやん！」みたいな（笑）。そこで初めて、「もしかして、私この人のこと好きなんかな？」って自分の感情に気づくこともあります。

ーーいつもと違う自分に気づいてから、相手への気持ちに気づくんですね。

「いつもやったら出不精で遅い時間はご飯に行くのもめんどくさいのに、なんか頑張って一緒に外食してるやん、私」、「あれ？ということは好きなんかな？」みたいな。好きという感情が先行することがあんまりなくて、自分の行動から好きだと気づくことが多いです。それから、伊好ちゃんのちょっと妄想しちゃうところとかも共感できるんですよね。私も好きになったら「この人とこんな風に過ごしたいな」とか妄想しちゃうので。

ーー その妄想は実際に当たっていたりするのですか？

もちろん、全然想像していた通りじゃなかったこともあるけど、なんとなくは想像していた通りの人でよかった、と思うことが多かった気がします。

ーー楽しい妄想だけじゃなくて、ネガティブなイメージもシミュレーションされたり？

恋愛においてはめちゃくちゃ慎重派なので……逆に慎重すぎて、友達には「もういい加減にしろ」といわれるぐらいです（笑）。

取材・文／大西健斗

（後半へつづく）