処理水の海洋放出や領海侵入など、日本とさまざまな問題を抱えている中国。そんな中国が、尖閣諸島周辺の日本のEEZ（排他的経済水域）に勝手にブイを設置していたことが判明した。中国が悪いのは明らかだが、日本政府の“超弱腰な対応”も問題視されている。

これまで何度も尖閣諸島周辺の日中中間線にブイを設置してきた中国。2018年には、多数のアンテナを搭載した約10メートルの巨大ブイを設置したこともある。今回問題視されているのは、日本政府の対応だ。海上保安庁がブイを確認したのが2023年7月だったにもかかわらず、松野博一官房長官が会見で公表したのは9月19日！　しかも、日本政府は自ら動かずに中国側へ撤去を求めるだけで、問題のブイはいまだに設置されたままだ。

2ヶ月間もブイを放置した日本と対照的な対応をしたのがフィリピンである。問題の舞台は、フィリピンと中国が領有権を争う南シナ海のスカボロー礁。中国が海上に設置した300メートルもの障害物を、フィリピン沿岸警備隊は確認したわずか3日後に撤去したのだ。

2ヶ月間に日本政府は何かしら行動したかもしれないが、フィリピンと比べるとどうしても弱腰な対応に思えてしまう。これに対して海洋問題研究家の山田吉彦氏は、「日本の海なので日本政府が即時撤去するのが当たり前の対応。（中国は）何が目的か（日本政府が）調査すべき」と語った。

さらに山田氏は、ブイ無断設置を日本政府が9月に公表した理由について、「外務大臣が変わったタイミングだったから」と予想。外務大臣といえば、9月に「親中派」の林芳正氏から「中国に主張すべきことは主張する」と考える「親米派」の上川陽子氏に交代したばかり。このことから山田氏は、「中国に配慮して公表すらしないのは論外。新しい外務大臣には国益を考えた対応に期待」とコメントした。

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中国が尖閣沖にブイを無断設置しても弱腰な日本……。外務大臣が変われば中国への対応も変わる？　処理水問題のしっぺ返しで習近平政権の自滅の日は近い？　日中の問題に詳しくなる情報バラエティ番組『教えて！ニュースライブ　正義のミカタ』を無料配信中