辺野古抗議船の転覆事故は、日米関係の不平等の中で起きた惨劇だった… 「戦後80年81年、まだまだ課題がある」
最強専門家たちがニュースの正しいミカタを徹底解説する情報バラエティ番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(ABCテレビ)。久保光代アナがMCを務める番組公式YouTube「正義のミカタチャンネル」で3月24日に公開されたのは、沖縄県の辺野古沖で発生した海難事故にまつわるトーク解説だ。
米軍海兵隊飛行場の基地移設問題に揺れる沖縄県・辺野古。この地の沖合で船2隻が転覆し、同志社国際高校の生徒と船長が死亡したという、なんとも痛ましいニュース。
この船が、辺野古移設工事の反対を訴えているヘリ基地反対協議会の抗議活動で使用されていた船舶だったことが注目を集めている。
自衛隊の制服組トップとして日本の危機に対応した経験をもつ河野克俊氏は…
「普天間というところが沖縄の中部にあるんですけど。ここに(米軍の)普天間基地があるんですよ。オスプレイとかが配備されてるんですが、この普天間基地は周りが市街化しちゃって。事故でも起きようものなら、住民がたくさんいるので被害が拡大する可能性がある。世界でも一番危険な基地だと言われている」と説明し、
「これを1日も早く移転させなくちゃいけないっていうのがこの辺野古問題の根本なんですよ」と語る。
アメリカ軍側も基地の移転を承諾したが「ただし、沖縄のこの基地は米軍にとって必要なので、どっかに動かしてくださいということなんですね」。
調査を重ねた結果、基地の移転先候補に浮上したのが辺野古だった。
河野氏は「辺野古というところはキャンプシュワブという米軍の基地なんですよ元々。沖縄の本土に新たに基地をつけるわけじゃなくて海上側に埋め立てて伸ばす。なおかつ、そこがもう米軍の基地なので、ここが一番収まりがいいだろうということで、辺野古をすすめた」とこの地が移転先に選ばれた経緯を説明する。
「それに対して、基地の増設は許さないという方々が、今回のヘリ基地反対協議会の方々だと思う」と河野氏。普天間は永久に残していいんですかと問えば、おそらくこの協議会の方々も「いいとは思っておられないと思う。じゃあどこにしますか?ってことなんですね」。
「民主党政権の際に鳩山総理が(移設先を)『最低でも県外』ということを言われて、実際に徳之島をあたられたんですよ。鹿児島県なので県外。そこにやろうとしたらそれはもう、徳之島が猛反対をされて、結局潰れて。結局もとの辺野古に(移設先が)戻ったんですね」。
普天間の安全を考えると「1日も早く」移転が必要と語る河野氏。「この間、また時間が費やされちゃったんですよね」と苦渋の表情だ。
「いろいろあたっても結局、名案っていうのは辺野古以外にないし、辺野古の住民の方々も受け入れてるんですよ。それで工事を進めてるんですが、今このように反対の方々もおられますんでね。そこでいろんなせめぎあいが…まだ摩擦がある」
「今の県知事は反対のスタンスですので国との間でも裁判沙汰にもなってますし、そういうことでなかなか進んでない」
と現状を分析しつつ、「普天間を、危険を1日も早く除去しましょうっていうのがこの問題の根本」にあると指摘した。
「そのために90年代、日本側とアメリカ側がだいぶ考えて『ここしかない』というのが辺野古ではあったんだけれども…もちろん反対派の方もいるし、さらに自然の問題もあるので」と説明するのは、上智大学教授でアメリカ専門家の前嶋和弘氏。
「やはり、反対の方々が見学して『まずいよ、この綺麗な海を』っていう話になっていく。それが高校生の平和学習としてはいろいろね、リアルなことを考えるにはいいからっていうことで、(高校は研修旅行先として)何回も行かれてるんだと思うんですよね」。
今回、転覆した小型船に国会議員らが乗って辺野古を見学したという事実も報じられている。「どういうことなんですか?」と議員と船の関わりを尋ねた久保アナに、前嶋氏は
「反対派のリーダーの方もそこ(船)に乗って説明をするという流れですよね。コースもよくわかってるけれども…」と説明する。
「今日も番組(3月21日放送『正義のミカタ』)で河野さんもおっしゃられたんですが、白波が立っていた。その時に動くべきだっただろうか」
「そもそもの普天間が危ない問題、辺野古の移設の問題もあるけど、それとともに、小型船をどう運用していくか。その三つ目のところが問題だったわけですよね」
と、転覆事故の起きた原因を指摘した。
運用上の問題点を語りつつも…「一方で、平和学習のために行くってことが重要なものではある」と教育者らしい視点も忘れない前嶋氏。
トークは「平和教育」の在り方、さらには「日米同盟」をベースにした自衛隊と米軍の関係性にも及ぶ。
「自衛隊は、アメリカ軍と一緒に戦うことを前提にしてますので、攻撃力は基本的にアメリカ軍に依存してるんですよ」
「今でもね、関東地域の航空管制権って米軍が握っているわけですよ(※一部エリア除く)」(河野氏)
「飛行機が羽田空港を降りてくるとき、出発するときも米軍のところ避けていくわけです」
「まだまだ平等ではないですね、いろんな意味で。今回の基地問題のこともそうだろうし…」
「戦後80年81年、まだまだ課題がある。その中の一つの惨劇ですね、今回は」(前嶋氏)
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