伊藤健太郎 「役が抜けなくなるというのは初めて」自身初の5役を演じる
人間の性格を36タイプに分類した“TYPE診断”が支配する社会。 “性格診断による就職活動”を、共感とユーモアたっぷりにワンシチュエーションで描く診断系SFコメディードラマ『TYPEなに? 性格診断で人生決めちゃいます』主演の伊藤健太郎さんインタビュー前編です。様々な作品で活躍される伊藤さんが、今、休みの日にやりたい事とは…?

――今作は伊藤さんご自身初の5役ですね。
就活生の結城翔をベースに、協調タイプとか研究タイプとか、ひとつの性格がそれぞれ突き抜けた4人を演じ分けたのですが、最初は単純にこのセリフ量をどうやって自分の中に落とし込もうかな、と少し不安もありました。でも、初めてのことにチャレンジできる喜びも大きかったです。冒頭シーン以外はどこを切り取っても僕しか出ていないので、観てくださるみなさんがなるべく飽きないように、それぞれの個性を強く引っ張り出して役を作ったつもりでいます。

――撮影期間は5日間。しかも真っ白なスタジオで5役を演じた体験はいかがでしたか。
どのドラマの現場でも舞台とは違ったライブ感が存在しているのですが、そういうのが如実に出た作品だったなと思いました。特に真っ白なスタジオという独特な空間で、5日間で撮りきったということが、余計にライブ感を生み出した部分もあって、短期間の中でカメラアングルを決めて監督のOKテイクを出していく…僕の芝居も含めて、その瞬間でしか生まれなかった奇跡的なことはいっぱいあったな、と思います。
ただ、台本を読んだときに白い空間というのは何となく想像していましたが、撮影終盤に差し掛かったころ現場に行くといつもはにぎやかなスタッフさんたちがシーンと静まり返っていて(笑)。いざ本番が始まると、全員が団結して「よしやるぞ!」って撮影に入るんですけど、“何もない真っ白な空間がここまでも人間の精神を追い込むのか⁉”って感じる瞬間があったり…本当に不思議な空間でした。

――伊藤さんも、撮影の不思議さに絡めとられた?
いつもはケセラセラしているんですけど、今回の撮影ってやっぱり不思議な空間で、僕も珍しくテンションが少し変だったかもしれないですね(笑)。特に研究タイプを演じた後は自分に戻れなくなるんですよ。役が抜けなくなるというのは初めてのことでしたね。あの空間だったからかなあ。

――いつもは役に憑依するタイプですか?
いやいやいや。まったくそんなことはないのですが、研究タイプのように独特のクセが強い役や、難しいと思う役だと、自分から“魔法”というか“催眠術”をかけるようにしている部分があるのかな、と感じました。真っ白な中、5日間で5役を代わる代わる演じるという本当に面白い体験でしたので、すごく疲れ切りましたけど(笑)。

――ちなみに、5日間のお休みをもらえたらどうやって過ごしたいですか?
5日間かあ…海があるところに泊まりにいきましょうか。移動に時間使うのはもったいないので、近場で。海に入っておいしいもの食べてサウナに入って…(しばし想像)うわ!行きたくなってきた!

――今作では性格診断によって自分の生き方を決めてきた結城を演じていますが、伊藤さんは性格診断ってどんな印象をお持ちでしょう。
“こういう性格の傾向がありますよね”っていう診断であることは重々理解したうえで否定もしていないのですが、僕はちょっとあまのじゃくなところがあると思います。診断だけで自分を知られた気になってほしくないという気持ちがどこかにあったりもするので、例えば○○タイプとわかったとして、その傾向から人との距離を縮めたりするのもひとつだけど、僕としては実際に接してお話をしていく中で自分のことを知ってもらうほうに重きを置いている感じでしょうか。何事も好奇心をもって人と人との化学反応を楽しめたほうがいいなって思っています。

(後編へ続く)
ドラマ『TYPEなに? 性格診断で人生決めちゃいます』は、ABCテレビにて3月20日(金・祝)深夜0時24分放送。放送終了後、TVer・ABEMAで見逃し配信。
