中国「2023年版地図」が全方位にケンカを売っている件について…G20サミット欠席理由は「世界からの孤立」?
中国が発表した2023年度版の地図が、世界に波紋を呼んでいる。20カ国・地域首脳会議(以下「G20サミット」)の開催地・インドをはじめとする国々と中国が領有権を争う係争地域が、なんとその最新地図で中国の領土になっているのだ。各国の猛反発によって世界における中国の孤立が進み、さまざまな問題が起きているらしい。
8月28日に中国の自然資源省が発表した「標準地図」では、インドやネパールの一部、西沙諸島、南沙諸島といった、近隣諸国と領有権を争う係争地域が中国の領土と記載されていた。この最新地図では、他にも中国とロシアの係争地が中国領土となっており、各国が「中国の主張は認められない」と反発した。
中国の問題に精通するジャーナリスト・福島香織氏が、「全方位にケンカを売るやりすぎ地図」と称したこの地図問題以外にも、中国が孤立している原因はいくつかある。
それは、福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出問題に対する中国の連日の非難だ。9月6日に行われた「第26回ASEAN(東南アジア諸国連合)+3(日中韓)首脳会議」で、日本の岸田文雄総理は処理水の安全性を説明したが、中国の李強首相は同会議でも日本を非難した。中国との外交の雲行きは怪しいが、ASEAN諸国が味方してくれたことは日本にとって救いである。その一方で、ASEAN諸国の中国への不信感は高まっただろう。
そんな中国にとって、近年脅威となっているのがインドだ。両国は2020年に紛争で関係が一気に悪化したほか、2023年内にはインドの人口が中国を抜いて世界一位になる見通しで、GDP成長率も上回る勢いらしい。G20サミットの出席を中国の習近平国家主席が見送った理由は、福島氏いわく「インドが開催地だから」とのことだ。
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中国のG20サミット欠席理由は「子供が学校をズル休みしたようなもの」? 日本の処理水問題への非難、各国が猛反発した「標準地図」、インドの急成長……。はたして中国は今後どうなる? 情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』を無料配信中