生まれつきのハンディキャップがあっても…“公立の星”県岐阜商・横山温大選手、甲子園の快進撃は「自分の成果じゃなくてみんなのおかげ」

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2025年夏の甲子園(第107回全国高等学校野球選手権大会)で快進撃を見せ続けた“公立の星”県岐阜商(岐阜)が、8月21日に行われた準決勝で散った。生まれつき左手にハンデを抱える3年生・横山温大選手らが活躍し、試合は延長タイブレークにもつれ込んだが、69年ぶりの決勝進出とならなかった。

【TVer】欠損した左手で押し込むようにバットを振り……ほぼ右手1本でチームに貢献! 県岐阜商・横山温大選手が努力の証を示した瞬間

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県岐阜商といえば、準々決勝で2025年センバツ(第97回選抜高等学校野球大会)王者・横浜(神奈川)にサヨナラ勝ちした、夏の甲子園ベスト4唯一の公立校。延長11回タイブレークにもつれ込んだ横浜戦は、球史に残るベストゲームとして、多くの高校野球ファンの記憶に刻まれたばかりだ。

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そんな県岐阜商で9番を背負う横山選手は、生まれつき左手に手指欠損のハンデがありながらも、岐阜大会ではチームトップの打率5割2分6厘をマーク。幼い頃から負けず嫌いで努力家な彼の右手は、練習でできた豆でいっぱいだ。「ハンデがある子たちに希望を与えられるプレーで活躍をして、大きな舞台に立ってやれるんだぞって知ってもらいたい」という思いで、横山選手は強打の名門・日大三(西東京)に挑んだ。

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県岐阜商は、1回表に日大三へ先制を許すも、2回裏の横山選手の犠牲フライによって、すぐさま同点に追いついた。さらに5回裏には、準々決勝でサヨナラ打を放った3年生4番・坂口路歩選手が勝ち越しのタイムリーヒット! しかし、8回表で日大三が名門の執念を見せて同点に追いつき、一進一退の攻防は2対2で延長タイブレークに突入した。

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均衡が破れたのは、延長タイブレーク10回表。3年生・近藤優樹投手らのタイムリーヒットで、日大三はこの回に2得点。近藤投手の投打にわたる活躍で、県岐阜商は日大三から得点を奪えず、2対4で敗北した。

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残念ながら69年ぶりの決勝進出にならなかった県岐阜商だが、“公立の星”としてここまで夏の甲子園を大いに盛り上げた。横山選手の大活躍も、ハンデを抱える人々の希望になったことだろう。謙虚な横山選手は、試合後に宿舎で「自分の成果じゃなくてみんなのおかげ」「みんなに感謝しています」とコメントし、仲間たちと笑いあった。

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なお、県岐阜商と日大三の熾烈な試合ハイライトは、8月21日に放送された『熱闘甲子園』(ABCテレビ・テレビ朝日系列)で紹介された。

番組情報

熱闘甲子園
8月5日(火)〜決勝戦まで連日夜放送 ※休養日除く(予定)※変更の場合あり

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