京都・高瀬川の川底に眠る陶器のカケラが宝物に生まれ変わる? 漆作家の手しごと密着

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京都市内の中心部を北から南に流れる高瀬川。江戸時代初期に運河として造られた水深の浅い川の川底には、江戸時代から昭和中期にかけて捨てられた陶器のカケラが眠っています。それらを拾い集め、漆の力で継ぎ合わせてひとつの器に仕上げているのが、京都の漆作家、佐々木萌水さん。高瀬川を掃除しながら、そのカケラを拾い集めています。

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カケラを繋ぎ合わせるのは、漆の力と萌水さんオリジナルの技法“羊毛乾漆”。イメージする器に足りない部分を、漆をたっぷり吸ったフェルトで補うのです。隙間を漆で接着するのは金継ぎと同じ要領。様々なカケラから作られた器は、ガラス玉が埋め込まれていたり、多彩な模様が散りばめられていたり、独創的な姿が特徴です。

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漆を学ぶきっかけは、祖母が持っていた漆塗りの茶器でした。茶器の柄のズレが気になった萌水さん。祖母から「機械による絵付けでズレたもの」と聞き、人の手でやればもっと良いものができるのではと、京都市立芸術大学に入学。その後、大学院に進学し、本格的に漆を学びました。

漆が持つ魅力をもっと多くの人に広めたいという思いから、漆教室の活動も精力的に行っています。また、老舗漆店で漆がどのように製造されるかを学ぶ見学ツアーを企画するなど、漆教室の活動は多岐にわたります。

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京都市立芸術大学のキャンパス内を流れる高瀬川では、環境を整備するにあたり、ホタルを育てる活動が始まっていました。地道な作業が実り、光を灯し始めたホタルたち。新しい高瀬川の風景をモチーフに、萌水さんが新たな作品作りに臨みます。どんな作品が生まれるのでしょうか。

LIFE~夢のカタチ~』は、7月5日 土曜 午前11時から放送。(ABCテレビ/関西地域で放送、TVer見逃し配信あり)

番組情報

LIFE~夢のカタチ~
毎週(土)午前11時

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