右足がない8歳少年ダンサー 誰にも真似のできない個性とポジティブパワー“ブレイキン”で世界に挑む!
「世界で大人気!日本の“FUROSHIKI”」(『newsおかえり』2024年4月10日放送)では、海外で人気が高まっている日本伝統のアイテムの魅力に迫った。
京都市中京区にある『むす美』は“風呂敷”の専門店。店内には、およそ500種類の風呂敷がズラリ。伝統的な柄に加え、これまでの風呂敷のイメージを覆す斬新なデザインも豊富にそろう、若者にも人気のショップだ。
そんなこちらに、海外からの問い合わせや注文が殺到しているという。きっかけは、2023年にアメリカのニューヨークタイムズ紙のWEBに掲載された記事。風呂敷が「ゴミを出さないギフトラッピング」として紹介され、SDGsを重視する外国人の心を捉えたのだ。
包装紙のようにゴミになることがなく、くり返し使える風呂敷。『むす美』では、風呂敷の端を穴に通して結ぶだけで、かわいいバッグに早変わりするグッズを販売しているが、これがSNSで大バズり。ほか、買い物カゴからエコバッグに商品を入れ替える面倒な手間が省ける風呂敷の意外な活用術なども紹介している。
工夫次第で何でも包めて、コンパクトで持ち運びにも便利。世界を魅了する“FUROSHIKI”に注目してみては?
「右足がない少年 ブレイキンで世界へ」(『newsおかえり』2024年2月21日放送)では、生まれたときから右足がない少年がダンスで世界に挑戦する姿を紹介した。
和歌山県に住む寺本晃晴くん(8)は、先天性の右大腿欠損障害。医師からは一生車椅子の生活とも言われたが、すくすくと成長し、1歳9か月のころには義足を使ってひとりで歩けるまでになった。
しかし、保育園に通うころになると、ほかの子と自分の違いを意識するように。母・愛子さんら家族は、晃晴くんが「輝ける何か」を見つけてあげたいと考えていた。そんななか、ダンスに出会った晃晴くんは「ブレイキン」にすぐさま夢中になったという。
ブレイキンは2024年のパリ五輪で正式種目に採用されたダンススポーツ。独創性が重視され、障害が「誰にも真似できない個性」として認められる。義足を外して踊り、ありのままを表現する喜びが「(晃晴くんの)自信につながった」と父・全伯さんは話す。
晃晴くんの得意技は、下半身の軽さをいかした逆立ち。2022年には先輩の義足ダンサーと組んで出場した国内のダンス大会で、見事優勝を果たした。そして2024年、日本で初めて開催される障害者のためのダンス世界大会「UNIQUE ZONE WORLD」への挑戦を決めたという。
出場するのは2人1組で踊る「タッグ部門」。相棒の大井和真さん(22)は両足が不自由で目が見えない。大会に向け、和真さんをリードしながら2人のコンビネーション技の練習に励む晃晴くんは「(和真さんは)やさしくて勇敢でオリジナルの技がすごい」「和真さんがいたら心強い」と目を輝かせる。
いつも笑顔で前向き。ハッピーなオーラを放つ晃晴くんが一度だけ涙を見せる場面があった。それは大会前日、大好きなブレイクダンサー・Bboy TSUKKIさんから届いたビデオメッセージを見たとき。「いつか会えることを楽しみにしています」「がんばって!」という力強い言葉を受け、感激のあまり泣き出してしまう晃晴くん。あこがれの人からのエールに「よっしゃ、がんばるぞ!」と気合いが入る。
いよいよ大会の日がやってきた。タッグ部門のエントリー数は6チーム。まずは予選が行われ、優勝した1チームのみが本戦の世界大会に進むことができる。何度も練習したコンビネーション技も決まり、ソロダンスを踊る相棒を「和馬さーん!」と全力で応援する晃晴くん。自身のソロダンスでは、この日のために用意した新技を披露するなど健闘を見せたが、惜しくも優勝には手が届かなかった。
目指していた本戦出場は叶わなかったが、「楽しかったです!」と晃晴くんは元気いっぱい! これからも、底抜けの明るさとポジティブパワーで大きく羽ばたいていってくれるに違いない。
「世界で大人気!日本の“FUROSHIKI”」と「右足がない少年 ブレイキンで世界へ」は、ABCテレビの夕方のニュース『newsおかえり』で過去に放送された特集企画と、YouTube公式チャンネル『ABCテレビニュース』の特集動画から選りすぐりの作品をお届けする番組『newsおかえり&YouTube傑作選』で5月19日(月)に放送された。
