保管遺失物は約2万点! うっかりなくしたメガネ、女子大学生が「お母さんに言われへん」理由は? 言葉が通じない外国人観光客が忘れたものは? 「近鉄 忘れ物センター」の人間模様
年間およそ5億人が利用する「近畿日本鉄道」では、駅や電車内での忘れ物が毎日見つかります。多いときには1日に1000点以上が発見されることも。この春、どんな忘れ物があったのでしょうか? 「忘れ物センター」の人間模様をのぞいてみました。
大阪「鶴橋駅」から徒歩3分の場所にある「近鉄 忘れ物センター」。およそ190の駅に届けられた忘れ物がここに集められ、コンピュータで管理されています。棚に保管されている忘れ物はなんと約2万点! 午後1時の営業開始と同時に、自身の忘れ物を探す人たちが次々と訪れます。
やって来たのは、“コインケース”をなくしたという女性。入っているお金は多くはないものの、一緒に入っていた「大事なもの」がなくては困るそう。待つこと1分、早々に見つかったコインケースから出てきたのは、町会で頼まれた買い物の領収証。これがなければ、たてかえた6160円が精算できないところでした。
大学生の男性がなくしたのは“弁当箱”。母の手作り弁当をうっかり電車内に置き忘れ、「お母さんをちょっと怒らせちゃった」とか。そして、年配の男性が忘れたのもやはり弁当箱。約40km離れた奈良・橿原市からわざわざ探しに来た理由は、弁当が入っていた“弁当袋”をなくすわけにはいかなかったから。鹿のマークが入ったかわいい弁当袋は娘さんからもらった父の日のプレゼントで、「こんな大事なもん忘れる?」と奥さんから怒られたそうです。
【動画】毎日届く忘れ物の中で一番多いのが“スマートフォン”。1日に必ず10件はあるとか。同じように“ワイヤレスイヤホン”の忘れ物も多いそうです。
近年、増えているのが外国人観光客の忘れ物。この日も外国人の女性がセンターにやって来ました。言葉が通じないため、職員はタブレットの翻訳アプリを駆使して対応します。一体、何を忘れたのでしょうか?
やりとりを重ねてようやく聞き出せたのは“白いキャップがついた黒いバッグ”。こちらは無事、センターに届いていました。網棚にうっかり置き忘れたというバッグと対面を果たした女性は「Thank you!!!」「I’m so happy!」と大喜びです。
その後もセンターには、訪れる人が絶えません。なくしていた“スーツ一式”が見つかり、「めちゃくちゃうれしいです。絶対ないと思っていました」と感激する男性。若い女性は、落としてしまった“クレジットカード”が見つかって一安心です。
そんななか、現れたのは18歳の女子大学生。ポケットに入れていたメガネを、気づかず落としたそうです。実は約1年前にもメガネをなくしたという彼女。そのときは見つからず、新たに買ってもらったものをまた落としてしまったとあって「お母さんに言われへん…」と戦々恐々です。
まもなく、「こちらのメガネでしょうか?」と職員に見せられたのは焦げ茶色のメガネ。間違いなく彼女のものです。ホッと安堵する彼女は、今回の二度目の紛失をお母さんには「このまま言わないでおく」そうです。
突然起きる忘れ物。日ごろから焦らず行動することが大事です。
電車でなくした忘れ物を探す人たちの人間模様は、5月8日(木)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)で紹介しました。
