限界集落の温かい人々に支えられて…京都の女子高生ロックバンド“丸竹夷”涙の卒業ライブの裏側に密着!


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この春、卒業ライブを開催した京都の女子高校生3人組ロックバンド・丸竹夷(まるたけえびす)。活動を支えた限界集落の人々との絆を取材しました。

丸竹夷は、ギター&ボーカルの姫花さん、ベースの莉音さん、ドラムの紅留美さんからなるガールズバンド。京都市内にある京都精華学園に通っていたクラスメイトで、去年3月に結成しました。

彼女たちのミュージックビデオは、ネットで配信されるやいなや再生回数100万回を突破。サイン会には行列ができ、路上ライブをすれば黒山の人だかり。その人気はSNSでも話題となっています。

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そんな丸竹夷は今年2月、翌月に控えた卒業ライブに向け、合宿所に泊まり込んで練習に励んでいました。場所は京都府南丹市の山間にあるのどかな町・美山町。そこで空き家を借りて一部屋を防音室に改造し、丸竹夷専用の音楽スタジオとして使っているのです。

普段は都会に暮らす彼女たち。最初に美山町を訪れたとき、姫花さんは「(周囲が)山過ぎて」驚いたそう。ですが、環境のよさがとても気に入っているようで、紅留美さんは「こんなに大きい音出しても怒られない」と音楽に集中できることを喜んでいます。

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【動画】丸竹夷のマネージャー兼指導役は、姫花さんの兄で元プロミュージシャンの勝希さん。美山の人とたまたま縁があり、空き家を借りることになったそう。

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美山の“環境のよさ”はそれだけではありません。合宿所では、地元に住む福井真由美さん(64)が丸竹夷を衣食住でサポート。3人からは「寮母さん」と慕われています。

まもなくお昼どき。福井さんが作るお昼ご飯のメインは「野菜の天ぷら」です。美山では「普段食べないもの、地域でできるものを味わってほしい」との思いから、地元産のおいしい野菜などを使ったメニューが多いとのこと。みんなで囲む食卓に集落の人たちが参加することも多く、その常連のひとりが、近くに住む河合隆さん(75)です。

丸竹夷のスタジオがある音海地区は、かつては登山道の入り口としてにぎわっていましたが、今は3家族が生活するのみ。若い世代がいない「限界集落」で、子どもが巣立った河合さんも大きな茅葺き屋根の家にひとりで暮らしています。

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河合さんが丸竹夷と出会ったのは、昨年、集落で開催されたイベント。演奏を見てファンになり、最近では丸竹夷の動画を見ることが毎日の楽しみに。「自分の孫みたいな感じ」「元気をもらえる」と話す河合さんは、「英気を養うためにも、いつでも美山に帰ってきてほしい」と3人を温かく迎えてくれています。

そして3月、いよいよ卒業ライブの日。会場はJR京都駅に隣接する「京都劇場」。大きなホールのおよそ1000席を埋めることが丸竹夷の目標でしたが、はたして…?楽屋では「やばい!緊張!」と落ち着かない様子の紅留美さん。「楽しませないと、絶対!っていう気持ち」と莉音さんは意気込みます。

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一方、会場には続々とお客さんが。河合さんや福井さんたちも美山から駆けつけ、集まったファンは300人。1000人には届きませんでしたが、熱気あふれる客席に丸竹夷は全力のパフォーマンスをぶつけます。

全13曲、90分のライブを走り抜けた3人は、舞台裏で固く抱き合い、感無量の様子。まもなく、美山の人たちが楽屋を訪ねてくれました。「お疲れさん」と笑顔でねぎらう河合さん。一番近くで応援してきた「寮母さん」こと福井さんは丸竹夷の晴れ姿に思わず涙。感極まった3人も涙が止まりません。

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卒業ライブで京都劇場を満席にすることはできませんでしたが、「これで終わらない。次はここをパンパンにして、ひとつのドラマが完成する」「みなさんに応援していただいて、それで完結なんです」と言葉に力を込める姫花さん。丸竹夷の物語はまだ始まったばかりです。

京都女子高生バンドの卒業ライブの裏側は、3月27日(木)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)で紹介しました。

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