日本初の元女性暴力団員、母に泣かれ「しょうがない…こういう運命だ」 長年出入りを禁止されていた実家で奇跡が起きた

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関東最大の指定暴力団「住吉会」系の元組員だった女性を、テレビカメラが追った。家族と絶縁状態で、実家への出入りを長年禁止されていた彼女は、母親が作った肉じゃがを食べたがっていた。そんな“元女ヤクザ”に奇跡が……!

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住吉会系の元女ヤクザとは、西村まこ氏のこと。刑務所に「ヤクザの脱退届」を提出したことから、日本で初めて当局に女性暴力団員と認定を受けたとされている。犯罪だけでなく、結婚、出産、離婚も経験した彼女。今は、絶縁状態の我が子との再会を夢見ながら、元暴力団組員らの更生支援に携わるNPO団体の一員として、第二の人生を送っている。

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若き日に女ヤクザになった西村氏は、悪行の限りを尽くして家族と絶縁状態に。苦渋の日々を強いられた彼女の母親は、「しょうがない……こういう運命だ」と涙するしかなかった。一方で西村氏の実の弟は、独身を貫いて実母の面倒を見てきた。そのため弟は、西村氏に並々ならぬ嫌悪を抱いており、彼は何度も過激な発言を西村氏にぶつけた。

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父親の葬式にすら呼ばれず、実家への出入りを長年禁止されていた西村氏。過去を反省し、更生して真面目になった彼女は、ついに弟と和解して、実家の敷居をまたぐ許可をもらった。そこで西村氏は、「肉じゃがが食べたいの。お母さんが作ったやつ」「手伝うわ。材料を買って行くで」と、母親に連絡した。

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母親は、最近は料理を作っておらず、記憶力も落ちてきており、彼女が久しぶりに作った肉じゃがの味は昔と違った。それでも西村氏は、「何十年ぶりですね。お母さんのご飯」と嬉しそう。涙をこらえ、夢中で母親の手作り肉じゃがを味わった。

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久しぶりに実家で穏やかなひと時を過ごす西村親子……。母親は、「表情が優しくなったね。柔らかくなった。前はキツかったもんね」と前置きし、夫の遺影に向かって、「(お父さんも)喜んでいるわ」「もうちょっと生きていればよかった」と呟いた。

実は母親は、女ヤクザになった後の西村氏の支援を父親に内緒でしていた。西村氏が女ヤクザになった時も、指定暴力団へ1人で向かい、組長へ「娘をお願いします」と頭を下げたという。この度胸に、さすがの組長も舌を巻いたそうだ。

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「私みたいに甘やかしたらいかん」と母親は苦笑いしたが、彼女の愛のおかげで、西村氏は更生できたのだろう。母親の偉大さを思い知った西村氏は、自分もこうでありたいと決心。父親の遺影に手を合わせ、実家を後にするのだった……。

なお、西村氏にテレビカメラが密着した報道ドキュメンタリー番組『追跡スペシャル「女ヤクザ」母なる懺悔録Ⅱ』(ABCテレビ)は、3月2日に放送された。同番組は、ABCテレビ公式YouTubeチャンネル(ABCテレビニュース)にて見逃し配信中。

番組情報

追跡スペシャル「女ヤクザ」母なる懺悔録Ⅱ
2025/03/02(日) 16:25~17:25

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