毒親に自分の妖力を絞り取られ続けているだけでなく、大切な友人までも……。アニメ『妖怪学校の先生はじめました！』（ABCテレビ、以下『妖はじ』）第15話で、妖怪教師・神酒凜太郎（CV：堀江瞬）の壮絶な過去が明かされた。トラウマを抱えたまま、大人になっても憎き母親から離れられない彼に、胸が苦しくなる……。

【動画】「躾じゃ。母の愛なのじゃ」と息子を流血させ……。毒母に支配された妖怪教師・神酒凜太郎の運命やいかに!?

アニメ『妖はじ』は、マンガ雑誌月刊「Gファンタジー」で連載11年目に突入した、同名人気コミックが原作（著：田中まい）。人間の新米教師・安倍晴明（CV：逢坂良太）と、妖怪だらけな「百鬼学園」の面々が繰り広げる、奇妙でにぎやかな学園コメディだ。

晴明の同僚教師・神酒凜太郎は、妖怪・酒呑童子。京都弁と額のツノ、片目を隠したヘアスタイルが特徴的な、色白の爽やか系イケメンだ。第15話「安倍晴明と酒呑童子」で、そんな凜太郎の暗い過去と衝撃的な家庭環境が明らかになった。

実は凜太郎の母親・酒呑童子（CV：榊原良子）は、とんでもない男好き。超巨大な彼女は、妖怪・人間問わず片っ端から食らって暴れたため、大昔に晴明（はるあき）の先祖である陰陽師・安倍晴明（あべのせいめい）に封印された。今も自由に動けない彼女は、家にやってくる男の妖怪やその魂、精力を食らって生きており、過去には凜太郎と仲良くなった人間の子どもにも手をかけた。魂を食われたその子どもの肉体は、凜太郎の姉が山へ捨てたという。

この出来事は、凜太郎にとって強烈なトラウマに……。彼は、誰に対しても1歩引いた態度をとり、友人をまともに作らなくなった。凜太郎は、典型的な“毒親”である母親のことをずっと憎んでいるが、どうしても彼女のことを見捨てられない。「僕はカラダは鬼でも、心まで鬼になりきれへんのやな」と自覚し、自ら母親へ妖力を絞り取られ続けている。

母親から搾取されている凜太郎を救ったのは、彼の「助けてほしい」という本心に気づいた晴明だった。晴明は退魔の力を使って凜太郎の母親を祓い、妖力をほとんど失った超巨大な酒呑童子は、子鬼のようになってしまった。彼のことを一時期は利用しようと考えていた凜太郎は、「お人好し。もしかしたら、自分が死んどったかもしれんのに！」と怒りつつも、「ありがとう」とポツリ。晴明から、「僕とお友達になってください！」と手を差し伸べられると、「やっぱりあんた、お人好しやわ」と凜太郎はつぶやきつつ、涙をこらえながらその手を取って握りしめた。

原作マンガ屈指の人気エピソード「安倍晴明と酒呑童子」に、感動した視聴者は多い。X上には、「凜太郎おおお！！　晴明くんんん！！！」「凜太郎くんの心が救われて、晴明くんともちゃんとお友達になれて良かった」「第15話……感動しました（号泣）」「最高か……もう色々と最高で　晴明も凄かったな……凜太郎よかったねぇ……本当に」「凜太郎に幸あれ！」といった声があふれた。

なお、アニメ『妖はじ』(ABCテレビ)は、ABCテレビにて毎週水曜深夜2時15分より放送中だ。