堀部圭亮 俳優を志すきっかけとなった大物俳優とは!?
比嘉愛未&岩田剛典W主演のラブサスペンス『フォレスト』(ABCテレビ・テレビ朝日系列 毎週日曜よる10時15分)で、楓(比嘉)の毒親的な母親・鈴子(松田美由紀)の、従順すぎる秘書・葉山を演じている堀部圭亮さんへのインタビュー前編です。役作りや共演者の印象についてお聞きしました。
ーー今回、葉山役のオファーを受けた時の感想を教えてください。
1話の準備稿を読ませていただいて、展開に広がりがありそうで面白いドラマになりそうだなと思いました。ストーリーで引っ張っていけるドラマが貴重だなと思うんです。自分が中高生の頃に見ていた連続ドラマのように、「来週の続きが楽しみになるドラマ」を今やろうとしていることに魅力を感じました。葉山という役もいろいろやりようがありそうだなと。社長秘書でいて、裏で暗躍している部分もあって。この人自身の内面にあるものも深く作っていけそうだったので、すごく楽しみでした。
ーー葉山という人物を演じる軸にしたものは、鈴子への忠誠心でしょうか?
まずそうですね。あれだけ「鈴子様」「鈴子様」と言っているので。鈴子さんに対する忠誠心さえしっかり作っておけば、それを貫き通しても、もしも裏切ったとしても、面白く受け止めていただけると思いました。2人の過去や関係性にも想像の余地がありますので、非常に面白い形になったかなとは思っています。
ーー楓役の比嘉愛未さん、純役の岩田剛典さん、鈴子役の松田美由紀さんと共演した印象を教えていただけますか。
比嘉さんは物語の中心にいる役・楓として、母の鈴子やいとこの真琴(ファーストサマーウイカ)たちとの関わりの中で受けの芝居がたくさんあったので、きっと大変だろうなと思いました。でも御本人は明るく楽しんでらっしゃって。1話で葉山がいきなり声をかけにいくところなど、一緒のシーンも楽しかったです。岩田くんは同じ作品「虎に翼」に出ていましたが、一緒にお芝居をするのは初めてでした。葉山は純に、かなり圧をかけていくのですが、僕は自由にストレスなく、グイグイといかせていただきました(笑)。鈴子様に対しては下にいて、楓と純に対しては圧をかけていく、葉山の二面性を演じるのは楽しかったです。美由紀さんは本当に現場を明るくしてくださいました。お芝居以外のところでは友達感覚でいてくださり、非常に助かりました。もともと僕は、松田優作さんを見て俳優を志したんです。(松田)龍平くんとも(松田)翔太くんともお芝居をしたことがありますが、美由紀さんとご一緒するのは今回が初めてだったので「ついに来た!」と。美由紀さんとは、鈴子と葉山という一番近いところにいる役柄でご一緒できたので、合間の時間にも当時の優作さんのエピソードもいろいろ伺うことができました。その時間も楽しく、非常に貴重でした。
ーー例えばどんなお話を?
お二人が出会った頃のお話や、ご自宅に泥棒が入ったときのお話とか。「え? それを盗まれたんですか!?」という、僕のような松田優作ファンにとってものすごく貴重なものがみんな盗られてしまったという話を聞くと、「盗ったヤツふざけんな!」と頭に来ました。でも美由紀さんたちご家族は、なんというかおおらかに受け止めてらっしゃって。器の大きさを感じました。
ーー鈴子の妹で、真琴の母親の孝子を演じるふせえりさんが、第1話で物陰から覗き見しているショットで「見てるー!」と笑ってしまいました。
ふせさん、面白いですよね(笑)。僕もそうですけどふせさんもバラエティ出身なんですよね。20代の頃の鈴子と孝子のシーンもすごかったです。僕は現場にいなかったので、衣装部のスタッフさんが「見てくださいこれ!」と、そのシーンの写真を見せてくれたんです。それが本当におもしろくて、「そうだ、ふせさんはこっちの人だった!」と思い出しました(笑)。それでいて、最後の方でふせさんの芝居にぐっとさせられるシーンもありました。
(後編へ続く)
取材・文/須永貴子
ドラマ『フォレスト』は、ABC・テレビ朝日系列で毎週日曜よる10時15分放送。放送終了後、TVer、ABEMAで見逃し配信。