「山道で横転」「ぬかるみにはまった」相次ぐ車のトラブルに緊急出動!大忙しのJAF隊員に密着

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車のトラブルに電話一本で駆けつけ、ドライバーを救うJAFロードサービス。特に出動要請が増える年末、相次ぐSOSに駆けつける大忙しのJAF隊員に密着しました。

暮れも押し迫った12月のある日、取材班が訪れたのは、滋賀県南部を主な担当エリアとし、冬場が最も忙しくなるというJAF滋賀支部・大津基地。午前9時半、さっそく舞い込んだSOSを受け、この道22年のベテラン、基地主任の田上薫さん(22)が出動します。

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現場は基地からおよそ40km離れた滋賀県・愛荘町。依頼者は70歳の男性で、乗用車のエンジンがかからなくなってしまったそう。普段は軽トラックに乗っているため、乗用車はあまり使っていないと聞いた田上さんはバッテリーをチェックします。

すると、本来なら12V程度なければならない電圧が1Vまでに低下していました。田上さんがにらんだ通り、原因は「バッテリー上がり」。JAFへの出動依頼で一番多いのがこのバッテリー上がりです。田上さんの作業は10分ほどで終了。エンジンは無事に動き始めました。

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トラブルの対応を終え、基地に戻ると午後1時すぎ。これから昼休憩…と思いきや、また新たなSOSが。山で車が横転してしまったというのです。昼食をとる間もなく現場に向かうと、道路からおよそ1.5メートル下の茂みに、軽自動車が横倒しになっていました。

依頼者は29歳の男性。雪の日に愛知県にある自宅に帰ろうと車を走らせていたところ、積雪で道がよく見えず、カーブで滑り落ちてしまったとのこと。田上さんは先に到着していた別の隊員と一緒に引き上げ作業に取りかかります。

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レッカー車についているワイヤーを車にかけ、引っ張り起こす作戦です。車体へのダメージを最小限にするため、ワイヤーに微妙な調節を加えるなど繊細な作業を続けること1時間、車の救出に成功。車の状態から自走は難しいため、レッカー車がギリギリ通れるほどの細い道を、ロープで牽引して山を下りました。

午後4時、基地に帰ってようやく昼休憩。ほっと一息つく田上さんに話を聞くと、年末年始は「1年を通して一番の繁忙期」で、休みは1日だけしか取れないそう。この日は夜になっても出動依頼は後を絶たず、田上さんはオイル漏れの疑いがある車のSOSなどに対応しました。

【動画】JAFによれば、近畿エリアでのこの年末年始の依頼数は1週間で1万2780件。前年に比べて13%も増えていました。

多い日には1人あたり10件以上の出動がある大津基地。別の日、雨脚が強まる中で田上さんが急行した現場では、ワゴン車がぬかるみにはまり、抜け出せなくなっていました。依頼者は家族総出でシャベルを持ち出し、脱出を図るも失敗。JAF にSOSを要請したというのです。

タイヤが半分ほど泥に埋まっているのを確認した田上さんは、まずは車体の下の泥をかき出し、ワイヤーを使って救出する方法を試みます。

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依頼者は運転席へ。田上さんがワイヤーを引っ張りながら「今ハンドルは真っ直ぐ」「今度は左いっぱい切りましょう」などと指示を出し、少しずつ車を前へと進めます。そんな作業を進めること20分、ぬかるみからの脱出に成功!その後もさらなるSOSに対応し、すべての作業を終えたのは午後8時すぎでした。

トラブルが解決し、「ありがとう」と喜ぶ依頼者の笑顔に触れるにつけ「この仕事をやっていて良かった感じます」と田上さん。困ったとき、この上なく頼れる存在のJAF隊員は、今日もどこかで誰かのSOSをキャッチしています。

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要請が引きも切らない年末のJAF隊員のお仕事ぶりは、1月7日(火)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)の特集コーナーで紹介しました。

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